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近畿大学にものづくり拠点「THE GARAGE」 企業と学生が集う場に

さまざまな機械を設置する「MAKE」ゾーン

さまざまな機械を設置する「MAKE」ゾーン

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 近畿大学(東大阪市小若江3)が4月7日、大学と企業が研究シーズやアイデアを持ち寄り新たな価値を創出するものづくり拠点「THE GARAGE(ザ ガレージ)」を東大阪キャンパス内に開設した。

3Dプリンター

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 「THE GARAGE」は、確かな技術を持つ東大阪市、八尾市の企業と、専門知識を有する大学教授、学生が、個性や意見を出し合い、試行錯誤しながら社会課題に立ち向かう場として開設。コンセプトは「新たな価値創造に『真剣勝負』するモノづくり拠点」。

 同大学ではこれまでに110個以上の産学連携商品を生み出しているが、これまでの産学連携は大学の研究と企業の技術を結びつけるもので、同施設では研究以前の課題に取り組む。投資額は、機械、人材、教育を含め2,000万円強。

 600平方メートルの同施設は3つのゾーンで構成。「MATERIAL」では新しいアイデアを生み出すきっかけにしようと、同大学の研究により生まれた素材や地元企業の素材、最終製品を展示。「CAFE」は、会員の交流スペースで、地元企業を中心とするコミュニティーを作るほか、会員企業向けのセミナー開催や専門家とのマッチング機会を提供する。

 「MAKE」には、3Dプリンターや3Dスキャナー、UVプリンター、レーザーカッター、Tシャツなど綿製品に印刷するガーメントプリンター、刺しゅうミシン、プラスチック素材に箔(はく)押しするメタルプリンター、カッティングプロッター、シルクスクリーン製版機を設置する。

 同施設は会員制で、今後は一般にも開放。専用アプリをダウンロードして会員登録し、安全講習・ライセンス講習を受講した後、予約制で利用できる。利用料金は、法人会員=初年度無料、翌年から30人まで1年3万円(予定)など、一般会員=1年1万2,000円。機材の利用は3Dプリンターのみ3時間500円で、そのほかは無料。現在、法人会員は14社。本年度は25社の法人会員獲得を目指す。現在、新型コロナウイルス感染症対策のため、一般会員の受け入れは延期している。

 細井美彦学長は「大学は、学生たちが考えることを楽しむ場所、夢を実現する方法がある場所であることが重要。学生たちには、この工房にご協力くださる地域企業の皆さんとともに、自分たちで手を動かし、物を作ることから受け継がれてきた技術の伝承や価値の創造に取り組むことで、自分が想像する未来に向かって進んでいってほしい」と話す。

開館時間は月曜~土曜=9時~18時。

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