洋菓子店「シェ・アオタニ」(東大阪市西石切町1、TEL 072-982-7546)が1月29日から、近畿大学農学部(奈良市)の学生が栽培した「近大ICTイチゴ」を使ったスイーツの期間限定販売を行う。
近畿大学農学部では、農業従事者の減少や、休耕地、耕作放棄地の増加などの課題を解決しようと、奈良県と連携して「農の入口」モデル事業を展開。温度調整などの管理にICTを取り入れて自動化し、農業初心者でも容易に農作物を栽培できる「なら近大農法」の確立を目指している。農学部農業生産科学科の野々村照雄教授と農学部の学生はキャンパス内で、2017(平成29)年度から「近大ICTメロン」、2021年からは「近大ICTイチゴ」の栽培に取り組んでいる。
シェ・アオタニと同学部はこれまで、「近大ICTメロン」「近大ICTイチゴ」を使ったオリジナルスイーツを共同開発しており、今回は「幸せを運ぶイチゴケーキ」シリーズ第4弾として「近大ICTイチゴのエクレア」(648円、1日30個)、「近大ICTイチゴのタルト」(680円、同40個)、「近大ICTイチゴのジェラート」(650円、同50個)を期間・数量限定で販売する。イチゴは学生がICT農法で栽培した「とちおとめ」と「紅ほっぺ」で、学生がデザインを考え、シェ・アオタニのパティシエが商品化した。
イチゴのエクレアは、カスタードクリーム、生クリームと近大ICTイチゴをシュー生地ではさみ、表面にイチゴのチョコレート、生クリーム、イチゴをトッピングして華やかに仕上げた。シェ・アオタニを経営する「心花(ときめき)」社長の青谷展行さんは「学生が丁寧にデザインをしてくれたので、できるだけそのまま作ろうと思った。中には味のバランスのため近大ICTイチゴのコンフィチュールを忍ばせ、上掛けには食感が硬くならないよう、イチゴのガナッシュを使う」と話す。
イチゴのタルトは近大ICTイチゴをふんだんに使ったタルトで、イチゴのジェラートは近大ICTイチゴのジェラートに生のイチゴをのせ、コンフィチュールで仕上げる。イチゴのジェラートは、同店近くにある姉妹店「gelato labo ten(ジェラート ラボ テン)」で土曜・日曜のみ販売する。
青谷さんは「学生がすてきなイラストデザインを描いてくれて非常にうれしい。近大ICTイチゴを食する機会がなかなかないと思うので、この機会に召し上がっていただきたい」と話す。
シェ・アオタニの営業時間は10時~19時。火曜定休。ジェラート ラボ テンの営業時間は土曜・日曜の11時~17時。販売期間は約10日間。