
ねじ1600本を使って大阪・関西万博の会場をモチーフに製作したジオラマが8月6日、東大阪市役所1階に設置された。
同ジオラマは、東大阪に物流センターを構えるねじ専門商社「サンコーインダストリー」(大阪市西区)が、大阪・関西万博会場内で7月2日~6日に行われた夢洲新産業・都市創造機構主催の「第3回日本国際芸術祭/大阪・関西万博展」に出展した物。
サンコーインダストリーの奥山淑英社長は「工業製品にもアートとしての美しさがあると思っている。芸術祭への出展ということで、万博の象徴である大屋根リングをねじで作るのがいいのでは、とねじでジオラマを製作した」と話す。ジオラマでは同社が取り扱うねじ約400種、約1600本を使って大屋根リングやパビリオンを表現しており、製作には約1カ月を要したという。
同社では海外でのねじ販売展開に当たり、ねじや東大阪を紹介する海外向け冊子「SOCKET BOY(ソケットボーイ)」を発行。創刊から4年ほどがたち、同社売り上げ全体の0.8%ほどは海外での売り上げになっているという。奥山社長は「東大阪からねじを届けるというミッションは年々高まっている。この雑誌のキャラクターがねじのかぶり物をかぶった『ソケットボーイズ』で、万博に出展したことでソケットボーイズの認知度が上がった」と野田義和東大阪市長に報告した。
野田市長は「海外の知事の方など、ねじを作っている街として東大阪に関心を持っている。東大阪で行うビジネスフォーラムなどでも紹介したい」と話す。
今回の展示は、同社が万博会場に出展した際に野田市長が同社ブースのオープニングセレモニーに参加し、「東大阪市役所で展示をしたい」と発言したことから実現した。奥山社長は「東大阪は日本で一番ねじのメーカーが多い町。使っているねじは当社の物流センターに在庫している物で特殊なねじはない。夏休み期間でもあるので、子どもたちも市役所に来てもらい、東大阪のねじはこんなにも種類があるということを知ってほしい」と話す。
ジオラマ展示は万博閉幕ごろまで。