東大阪・高井田地域内の住民、企業、土地建物オーナーらで構成する「高井田まちづくり協議会」(東大阪市高井田本通4、TEL 06-6781-3380)が現在、地域の中小企業や町工場を訪ねる「第9回高井田モノづくり体験塾」の参加高校生を募集している。
全国でも有数の工場密度を誇る東大阪市の中で、最も集積密度の高い地域の一つである市西部に位置する高井田地域。もともとは工業地域だが、昨今では工場の移転や廃業の跡地に住宅が建ったことで住工混在による問題が発生していることから、課題や将来予測される問題に対し企業と住民自らが考え、互いを思いやり相互に安心して操業・居住できるまちづくりを実践することを目的に2007年に同協議会を設立した。
同協議会では、「モノづくりのまち高井田」の地域文化を次世代に継承し、地域全体が維持発展していけるよう、議論の場づくりやルール案の作成、地域に関する調査、広報誌の発行などの事業を展開。議会を重ねるうちにものづくり工場の後継者問題が浮上し、次世代の育成が必要であると考え、2008年から「高井田モノづくり体験塾」を始めた。
同事業では、協力する高井田地域の43企業の中から参加者の希望職種に合わせてマッチングし、高校生が中小企業や町工場の現場を体験。ものづくり企業で働く人にインタビューをし、リポートを作成する。作成したリポートは同協議会のブログで公開するほか、来年2月に開催する成果発表フォーラムで配布する。
同事業にはこれまで、工業高校の学生67人、普通校の学生7人が参加。参加をきっかけに高井田の工場に就職した学生がいるほか、高校との連携プログラムができたり、塾生交流会に地域の住民や子どもたちが参加し、活動の輪が企業以外にも広がりを見せたりするなどの効果が表れている。
参加資格は大阪府内の高校生で、8月7日に行うオリエンテーションに参加することが条件。定員20人。参加無料。
「現場の最前線でものづくりの知恵や技術を学ぶとともに、『モノづくりの達人』の考え方や生き方そのものに触れてほしい。高井田地域のとびきりかっこいい達人が待っています」と事務局長の川勝親さん。
締め切りは7月22日。申し込み・問い合わせは同協議会まで。