近畿大学(東大阪市小若江3)は7月3日、14番目となる新学部「国際学部」を来年4月、東大阪キャンパスに開設すると発表した。
「日本初の産学連携による語学教育」をコンセプトに掲げる同学部は、語学・グローバル人材育成企業のベルリッツと連携。1年後期から2年前期までの1年間、全員が留学するのが特徴で、海外の大学キャンパス内にあるベルリッツのグループ校「ELSランゲージセンター」と連携することで、TOEFL免除で留学することができる。同学部ではELSの講師18人を招き、1年前期からELSと同じカリキュラムで授業を行うという。
「帰国するころには大学の授業が受けられる程度の英語力がついている」とし、帰国後は全科目の74%の授業を英語で開講。3年次以降は3つのコースから選択して専門科目を学び、グローバル企業で求められるビジネス英語のスキルを卒業までに習得するという。
募集定員は英語を学ぶグローバル専攻450人、英語と中国語または韓国語の3カ国語が話せる人材を育成する東アジア専攻50人の計500人。実力がつけられるよう1クラスを15人以下とし、英語を使いながらディベート、ディスカッション、プレゼンテーション力のある即戦力として活躍できる人材を育てるという。
学部長に就任予定のベルリッツ・ジャパンのヴァージル・クレイグさんは「企業や社会は教養高く、多様性を尊重して異文化を受け入れる能力を持ち、常に能動的に行動できる人材を求めている。社会の期待に応えるべく、優秀な学生を輩出することを約束する」と意気込む。
PR大使には、同大卒業生で現在、体育会ボクシング部の総監督を務める赤井英和さんが就任。赤井さんは「英語は得意じゃなかったが、世界に出て必要だと思った。子どもたちには必要だと思う」といい、自身の長女は中学1年から、長男と次男は小学6年から留学しており、「ネーティブの英語力を持っている」と話す。赤井さんはテレビCMやポスターに起用されており、「全く新しいコンセプトの国際学部で、守らずに攻めている。近大らしい、近大の気合が伝わるように作った」と制作時を振り返った。
同大では現在、2020年の完成に向け約440億円を投じて東大阪キャンパスを工事中。同学部の新校舎は来年4月に開設。学部開設を機に大学全体の国際化を目指し、来年4月から英語名称を「KINKI UNIVERSITY」から「KINDAI UNIVERSITY」に変更する。