粘着式捕虫器「トレテーラ ルミエ」が東大阪ブランド認定 「西當照明」が開発

西當照明の西當和久社長(写真左)

西當照明の西當和久社長(写真左)

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 東大阪市役所で5月18日、東大阪ブランド認定式が行われた。

トレテーラ ルミエ

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 東大阪市内で誕生した優れた製品を認定し、都市ブランドとして発信する「東大阪ブランド」事業。従来製品にはない付加価値・付加機能を有する「プラスアルファ製品」、プラスアルファ製品に該当する製品のうち他の追随を許さない「オンリーワン製品」、特定の市場でトップシェアを記録する「ナンバーワン製品」の区分があり、市長から委嘱されたデザイナーやバイヤーなど多様な委員で構成する認定審査委員会の審査を経て決定する。以前は東大阪ブランド振興機構による認定だったが、2017年度から市長による認定に変わった。

 2017年度第2回東大阪ブランド審査委員会は、板金加工や照明器具製造などを手掛ける西當(さいとう)照明(東大阪市菱江2)の「粘着式捕虫器トレテーラ ルミエ」をオンリーワン製品区分で認定。同製品はブラックライトの光で飛翔虫を集めて粘着の捕虫紙で虫を捕殺するもので、薬剤を使用せず、貼り付いた虫が正面から見えない構造。光触媒反応により内蔵するキューブ状の消石灰から炭酸ガスが発生し、やぶ蚊も捕殺できる。

 開発の経緯について、西當和久社長は「2014年に工場の隣の田んぼで虫が大量発生し、蚊取り線香を使ってもだめ。殺虫剤は金属材料の塗装不良やさびの原因になるので使えず、ネットで捕虫器を探したが年中使うタイプのつるすものしかなかった」と話す。

 照明器具を製造してきた経験から自社で作ろうと2015年1月に開発を始め、2016年3月に小バエや蚊、ガなどを捕殺できる「トレテーラ」を発売。2017年4月にやぶ蚊も捕殺できる「トレテーラ ルミエ」を発売した。両製品とも屋内用の床置きタイプ。同製品は異物混入対策が必要な食品や医薬関係の製造業をターゲットとしているが、個人で購入する人もいるという。

 認定式で野田義和東大阪市長は「市の認定になり審査が厳しくなる中、認定企業が出てうれしい」と笑顔を見せる。西當社長は「審査会では厳しい質問があり、電化製品分野で大手ではないため外されると思っていたのでうれしい。東大阪ブランドをいただいたので展示会で発信していきたい」と意気込む。

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