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大阪樟蔭女子大で卒業制作展 学びの集大成、ドレスや写真集など92点

着物をリメークしてバッスルスタイルのドレスを現代風にアレンジした被服構成学研究室の伊東綾香さん

着物をリメークしてバッスルスタイルのドレスを現代風にアレンジした被服構成学研究室の伊東綾香さん

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 大阪樟蔭女子大学(東大阪市菱屋西4)記念館2階で1月18日、2016年度学芸学部被服学科の卒業制作展が始まった。

ストックをモチーフにウエディングドレスを制作した笹倉千華さん

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 1949(昭和24)年の開学と同時に開設した同大学の被服学科。被服・化粧・美容の3領域をトータルに学ぶことができる学科として、服飾美学、被服構成学、被服材料学、化粧心理学、メークデザイン、化粧科学、身体社会学などから成る研究室を配置し教育・研究に取り組んでいる。学びの範囲が広がったことから、2016年度より化粧ファッション学科に名称を変更した。被服・化粧・美容の3領域でファッションをトータルに学ぶことができるのは、国内の4年制大学では同大だけ。

 各ゼミでは3年生でテーマを決め、パネルや写真集、ドレスを制作。「プリンセスと恋愛観」「ライブミュージック」など、化粧やファッションに関係なさそうなテーマのものもあるが、身体社会学研究室の川野佐江子准教授は「化粧やファッションは社会と自分をつなげるもの、パフォーマンスを表現することにもつながっている。装いと人と社会の3点のつながりを各研究分野から考えてもらっている」と話す。ドレスの制作では「ブライダルや恋愛に関心を持つ学生は多いが、ウエディングドレスは少なくなり、より身近な作品になっている。学生の結婚観が変わっているのかも」と分析する。

 着物をリメークしてバッスルスタイルのドレスを現代風にアレンジしたという被服構成学研究室の伊東綾香さんは「明治時代の雰囲気が好きで、2枚の着物をほどいて組み合わせてドレスを作った。生地のサイズが決まっているのでどう組み合わせるのかが難しかった」と振り返るが、「難しかったけど興味があることを詰め込んで作ったので楽しかった」と話す。

 最初からウエディングドレスを作ろうと決めていたという笹倉千華さんは「自分だけのデザインのものを作りたくて、誕生花で花言葉が『愛の絆』であるストックをモチーフにした。自分のサイズで作ったので結婚式で着られたらいいな」とほほ笑み、ミュシャのポスター画に魅せられデザインソースに選んだという斎藤愛美さんは「ジョーゼットを使ってドレープを作っていくのが大変だった。普通のドレスを縫うのは苦労しないが手縫いが8割。完成して達成感しかない」と笑顔を見せた。

 化粧ファッション学科の講師・水野夏子さんは「全て自分のサイズで制作し、見えない部分もきっちりと作っているのが特徴。他のゼミの先生や外部の施設でも学んで制作している」と話す。美容関連では、特殊メークを施して撮影した写真集などの作品が並ぶ。

 開催時間は10時~16時。入場無料。一般も入場できる。今月24日まで。

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