ものづくり企業のコンサルや企画運用を手掛けるMACHICOCO(東大阪市御厨2)が9月から、ものづくり体験プログラムの提供を始める。
これまで、町工場同士の交流会「TECH BAR」や修学旅行生向けの鋳造ワークショップ、小学生向けの夏休みものづくり講座、町工場ツアーなど、企業や職人をつなぐ活動や、次世代向けのものづくり体験事業などの活動を行ってきた同社。現役職人から現場で技術を学ぶ講座や、子ども向けのものづくり教室を4月からスタートする予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期。内容をブラッシュアップし、9月からスタートすることになった。
「町工場体験会」のプログラムは、ものづくりに興味がある人、町工場を見てみたい人、子どもたちに体験させたいと思う保護者をターゲットに据え、4種類のプログラムを用意する。
デスク雑貨を作る溶接体験は、棚かペン立てのどちらかを選んで作るプログラム。オーダーメード金物製作を手掛ける松下工作所(渋川町1)の稼働中の工場で製作体験するため、工場内や職人の技を間近で見ることができる。所要時間は2時間程度、モニター価格7,900円。
溶接体験に塗装体験を加えた「まるっと1日町工場体験」は、松下工作所での溶接体験と、塗装工場の双葉塗装(高井田中3)の2つの工場をはしごするプログラム。塗装の下地を作る作業から仕上げ作業までの工程を学ぶことができる。1万1,800円。
石材加工体験は、サンドブラストマシンを使って名前やロゴを彫る、自分で表札を作るプログラム。墓の設計やデザイン、製造販売を手掛ける大阪石材工業(水走3)で行い、同社の手掛けた石の彫刻などを展示するショールームの見学もできる。所要時間は2時間程度。7,900円。
豊里金属工業(大阪市東淀川区)では、板状の金属を曲げ、スプーンとフォークが一つになった変わり種カトラリーを作る板金体験を提供する。所要時間は2時間程度。7,900円。いずれも小学4年生以上が対象で、小学生の参加は保護者同伴。
同社では9月5日、3つのパーツを組み合わせてオリジナルの金属コマを作り、回る時間の長さを競う「ネットでコマ大戦 MACHICOCOカップシオン大会」を開く。オンライン会議ツール「Zoom」を使って参加する。対象は小学生。出場費は2,700円(指定のコマの商品代と送料)。定員16人。
戸屋加代社長は「大阪にあるものづくり企業の仕事を知ってもらい、技能を体感し、面白さを知ってもらいたい。町工場で働く人たちの人柄やその楽しさを感じてもらえれば」と話す。
同社では今後、プログラムの種類を増やしていく方針という。