大阪府立中央図書館(東大阪市荒本北1、TEL 06-6745-0170)1階展示コーナーで10月13日、中高生が応募した「第14回あなたのおすすめ本のPOP広場」の作品展示が始まった。
「読んだ本の素晴らしさを表現し伝える力」「本を読みたい気持ちにさせる力」を活用し、本を読んでもらうきっかけをつくろうと2007(平成19)年に始まった同取り組み。応募資格は中学生・高校生と相当年齢の人で、漫画本以外の図書を対象にオリジナルPOPを募集する。
今年は、中学の部に591作品、高校の部に636作品の計1227作品と昨年より多くの応募があり、同館の全職員が投票する1次選考で各部門20作品を選出した後、4人の外部審査員が2次選考を行った。手に取ってみたくなるものかどうか、デザインと文章によるPOPの表現力などを基準に、最優秀賞をはじめとする各賞21作品を決定した。
題材に選ぶ図書は例年、ドラマ化や映画化された小説が多いが、今年は、本屋大賞受賞作の「かがみの孤城」「52ヘルツのクジラたち」、芥川賞受賞作の「推し、燃ゆ」も多く見られる。湊かなえさんや芥川龍之介、太宰治の小説も目立った。「世相が反映されているのか、今年は重くディープなトーンの作品が多い」と総務企画課の吉田純一さん。
会場には展示作品の題材となった書籍を関連図書として展示し、POPを見た後にすぐに借りられるようにした。吉田さんは「読書感想文など文章が苦手な人でもイラストであれば表現できるのではと、この取り組みが始まった。同年代の人がこれをきっかけに本を借り、想像力をふくらませて同じようにPOPを描いてみてくれたら」と話す。
開館時間は9時~19時(土曜・日曜・祝日は17時まで)。月曜休館。11月3日まで。11月19日~12月1日には、大阪市立中央図書館で優秀作品の出張展示を行う。