国指定史跡・重要文化財の鴻池新田会所(東大阪市鴻池元町、TEL 06-6745-6409)乾蔵で1月13日、鴻池家寄贈民具展「むかしの道具いろいろ」が始まった。
江戸時代の豪商・鴻池家と鴻池新田会所で江戸時代の終わりごろから昭和までに使われた道具を展示。地域の小学3年生が3学期に学ぶ授業の内容に合わせ、毎年開催している。
蔵には、江戸時代に使われていた嫁入り籠や明治時代の人力車、大正時代の写真機や腰掛け体重計、電話機など60点の道具が並ぶ。会所では両替商もしていたといい、明治時代の七つ玉そろばんやさおばかりなどの両替道具もある。「特別にあつらえたものでは」という、漆塗りや家紋入りの火鉢、上部に加湿器が付いた昭和初期の電気暖炉などの珍しい道具もそろえた。
見学に来ていた東大阪市立荒川小学校の児童らは学芸員の話を聞いた後、個々にショーケースをのぞいたり体重を量ってみたりするなど、興味深そうに展示物を観察。「カメラの画像が逆さに見える」「時間の数だけ時計の音が鳴る」などと言いながら、昔の道具を体験した。
「鴻池家は購入日や修理日を台帳につけて管理しており、修理をしながら物を大切に使っていたので状態がいい」と学芸員の別所秀高さん。
開館時間は10時~16時。入館料は、大人=300円、小・中学生=200円。月曜・祝日の翌日休館。2月28日まで。