近鉄布施駅4階奈良線ホームに11月10日、無人決済システムを導入したコンビニエンス店舗がオープンした。
TOUCH TO GO(東京都港区)が開発した無人決済システムの実用化店舗としてオープンした「ファミリーマート近鉄布施駅4階奈良線ホーム/S店」。同社の阿久津智紀社長によると、同システムを導入する店舗は全国8店舗目で、関西では初導入という。近鉄沿線の駅構内など、近鉄リテーリングが運営主体となるファミリーマートは97店舗あり、近鉄リテーリングとファミリーマートで協議した結果、同店への導入が決まった。
利用に当たり、アプリのダウンロードなどは不要。客が店の入り口に立つと自動でゲートが開き、天井に設置したセンサーカメラと商品を陳列する棚に設置する重量センサーで商品を認識し、商品をスキャンすることなく、レジの前に立つと自動で明細と合計金額を画面に表示する。ファミペイなどのバーコード決済、交通系電子マネー、クレジットカード、現金での支払いに対応し、支払いを済ませると出口のゲートが開く仕組み。同店では約700種類の商品を取り扱う。営業時間は6時~22時。
酒類やタバコなど年齢確認が必要な商品を購入する際は、決済端末ディスプレーに設置したカメラを使い、バックヤードにいるスタッフが目視で確認を行う。成人かどうかの判別が難しい場合は証明書提示を求める。
商品補充や消費期限の確認、年齢確認などのため、バックヤードにはスタッフが常駐するが、通常の店舗より少人数での運営が可能で、レジはスキャンレスのため、利用客は混み合う時間帯も短時間で買い物できるという。
ファミリーマートでは、同店のように近くに母店のある店をサテライト店として出店。2024年度末までにセルフレジのみの店舗や無人決済サービスを導入するサテライト店を全国に1000店舗出店する方針という。