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大阪樟蔭女子大学で「田辺聖子の愛蔵品」展 「スヌー」イラスト原画など

田辺さんが描いた「スヌー」のイラスト原画と「スヌー通信」

田辺さんが描いた「スヌー」のイラスト原画と「スヌー通信」

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 企画展「田辺聖子の愛蔵品」が現在、大阪樟蔭女子大学田辺聖子文学館(東大阪市菱屋西4、TEL 06-7506-9334)で開かれている。

テディベアの顔が打ち出されたフェルト帽とクマの水差し

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 6月10日の開館記念日に合わせて企画した同展。同館では日ごろから田辺さんの愛蔵品を展示するコーナーがあるが、同展では一つ一つに焦点を当てて紹介する。

 年表の1977(昭和52)年の欄には、「ぬいぐるみ『スヌー』と『オジン』を養子に」とあり、田辺さんはスヌーピーの大きなぬいぐるみに「アンリ・ド・スヌー」という名前を付け、田辺家の長男としてかわいがっていたという。田辺さんは名刺やオリジナルレターセットに自身が描いた「スヌー」のイラストを印刷しており、同館学芸員の住友元美さんは「スヌーのイラスト原画が手元に届いたタイミングでこの展示を企画した」と話す。スヌーのイラスト原画は初公開で、別案も描かれている。

 スヌーや自身が写ったプリント写真に、「スヌー」「おせい」「おっちゃん」のやりとりを添え、親しい友人や編集者に配っていたという私製冊子「スヌー通信」や、スヌーが田辺家にやってきた日のことを書いた「スヌーのあんよ」直筆原稿、「スヌー物語 浜辺先生ぶーらぶら」初版本などが並ぶ。

 「コレクション紹介」のコーナーでは、クマの顔が打ち出されたフェルト帽や水差しコレクションの一つであるクマの水差しなどを、秘蔵コレクションについて書いた連載エッセー「手のなかの虹」の文章とともに紹介。「田辺聖子の絵」のコーナーには、子どものころに油絵を習っていたという田辺さんの「30代の自画像」や、田辺さんの絵が装画として使われた「うたかた」初版本、旅先で描いたスケッチなどが並ぶ。ぬいぐるみへの愛を語った対談記事や、市松人形への愛着を語った「幻のいちまサン」の直筆原稿、「フランソワーズ」と名付けた万華鏡が登場する長編小説「お気に入りの孤独」の初版本などを集めた。

 住友さんは「田辺さんの絵をまとめて出すのは今回が初めて。本気で描いた自画像と旅先のスケッチなど、剛柔いろんなことを身につけられていると感じる。物に関心を持つ人も多いと思うので、気軽に来て楽しんでもらえたら」と話す。

 開館時間は9時~16時30分。日曜・祝日休館。入場無料。7月1日まで。

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