近畿大学付属高校(東大阪市若江西新町)の生徒が制作したポスターが現在、東大阪市役所22階市民ギャラリーと近鉄奈良線八戸ノ里駅に展示されている。
東大阪市役所22階市民ギャラリーに展示する布施駅、河内永和駅、河内小阪駅のポスター
同校では、2年生の社会科「地理総合」の授業で1学期から、駅の防災や駅の過去・現在・未来、SDGsの17のゴールに沿った近鉄奈良線の駅付近での社会見学や修学旅行のコースの設定などを考える授業を行っている。3学期には、東大阪市内にある近鉄奈良線の駅や周辺地域をチームに分かれて調査し、駅周辺の特徴や魅力をまとめたポスターを制作する「降りるか降りやんかPJ(プロジェクト)」を実施した。プロジェクトでは、布施・石切間11駅のポスターを制作した。
同授業は文系コース475人の生徒が対象で、制作したポスターは138点。完成したポスターの中から近鉄と東大阪市が各駅それぞれ1点ずつ優秀ポスターを選出し、近鉄賞11点、東大阪市賞11点が決まった。
近畿日本鉄道企画推進部の中山英士さんは「沿線地域の魅力発信、活性化を目的に、若い人の感性、生活者目線を作品に組み込んでもらった。見慣れたものより新たな切り口で、愛情、愛着が感じられるものを選んだ」と話す。現在、八戸ノ里駅改札近くの掲示板に、近鉄賞を受賞した布施駅、河内永和駅、河内小阪駅のポスターを展示している。ポスターは、5月1日と6月1日に貼り替え、6月28日まで3回に分けて展示する。
東大阪市は以前から、SDGsへの取り組みで同校と交流があり、市内の学校に通っている生徒に東大阪市への愛着を持ってもらいたいと、同プロジェクトに協力。市企画課担当者は「若い人ならではのデザインやキャッチフレーズなど、市職員では思いつかないものを中心に選んだ。いわゆる東大阪市のイメージと少し違う、若い人は今、こう感じているという東大阪市の新たな一面を感じてもらいたい」と話す。市役所22階市民ギャラリーには東大阪市賞11点と、成果発表会でプレゼンが良かった作品1点の計12点を展示している。4月21日まで。