東大阪市内の書店などを紹介する企画展示「本のある暮らし in 花園(東大阪)」が現在、東大阪市立花園図書館(東大阪市吉田4、TEL 072-965-7700)で開催されている。
全国で街の書店が減少する中、「活字文化の守り手としての一端を担う図書館として、東大阪市内の書店や出版社、近隣図書館を紹介し、紙の本に触れてもらう機会を創出して読書への関心を醸成したい」と企画した同展。
10月27日~11月9日の読書週間に合わせて開催する。同施設館長の岩城昌幸さんは「市内に書店が少なく、図書館で見た本を買いに行こうと思ってもどこに本屋があるか知らないという利用者もいる」と話す。
企画を行うに当たり岩城さんが東大阪市内の書店数を調査したところ、日本書店商業組合に加盟する書店が15年前には14店あったが、7店に減っており、その後、未来屋書店などの大手チェーン書店が増え、現在は11店の新刊書店があったという。
岩城さんは8月から9月にかけて東大阪市内を回り、市立図書館、書店、出版社を記載したマップと、各店の写真や営業情報などをまとめたパネルを作成した。インフォメーション裏特設カウンターではパネルと合わせ、図書館や出版、読書などの関連図書70点を展示する。
岩城さんが東大阪市内の書店を訪れた際、個人経営の書店では「新型コロナ以前は病院や美容院への定期配送をしていたが、コロナ後に戻って来ず、雑誌などは電子書籍化が進み、紙の本が減った」「子どもが来なくなった」「自分の代で終わり」「貯金を取り崩して経営を続けている」との声が聞かれたという。
岩城さんは「図書館と同じ、本を扱う場を失いたくない。街の本屋さんを知ってもらって、足を向けてくれたら」と話す。
開館時間は9時~21時。火曜休館(祝日の場合は開館)。11月4日まで。