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東大阪のマツダ紙工業が段ボール製新商品2種 学生のアイデア基に商品化

フットレスト「ワニの背中」を持つマツダ紙工業の松田和人社長

フットレスト「ワニの背中」を持つマツダ紙工業の松田和人社長

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 段ボールメーカー「マツダ紙工業」(東大阪市衣摺5)が12月8日、段ボール製「ECO スライドシューズラック」、フットレスト「ワニの背中」の販売を始めた。

段ボール製「ECOスライドシューズラック」

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 同社は、段ボールケースや印刷紙器などを手がけるパッケージ事業のほか、2011(平成23)年の東日本大震災発生時に避難所でプライバシーを守るための間仕切り用段ボールを製造して届けたことをきっかけに、段ボールベッドなどの防災備蓄製品や小学生用デスク、チェストなど、段ボール製のさまざまな自社商品を製造販売する。

 新商品の「ECO スライドシューズラック」は、大阪商業大学(御厨栄町4)で2022年に開催された「第20回 大商大ビジネス・アイディアコンテスト」で審査員特別賞を受賞した総合経営学部商学科の阪口遥海さん(2025年3月卒業)のアイデアを基に商品化したもの。棚をスライドさせることで横幅を64センチから1メートル5センチまで調節できる点が特徴で、天面には撥水(はっすい)加工を施し、土足を置いた場合にも簡単に拭き取れるようにした。段ボール製のため軽量で移動させやすく、廃棄も容易にできる。奥行き35センチ、高さ77センチ。価格は5,280円。

 松田和人社長は「最初は普通の段ボールで試作をしたが水の問題があり、撥水効果を計測しながら2年ほど改良を重ねた。家庭で下駄箱を購入する際は人数分の靴が収まるサイズを買うが、子どもが増えたりすると靴が増える。増えた靴を置いたり、災害時の避難所の靴置き場などに使ってもらえたりできるのでは」と話す。

 もう1点の新商品「ワニの背中」は、松田社長が宝塚市内の中学校で防災に関する講演と段ボールベッドの組み立て体験を行った後、生徒の一人が同社に連絡をしたことから始まった。生徒は「授業中に足がブラブラして疲れるから足を置く台がほしい」という要望があり、同社が送った材料を使って格子状のフットレストを作り、持ち込んだ。

 松田社長は「生徒が作ってくれたものに足を置いてみたら意外と気持ちいいが、ただの台では売れない。10種ほど作り、表面の突起が足裏を刺激する段ボール製フットレストとして商品化した。中学生と商品開発をしたのは初めて」と話す。完成した製品を生徒に送り、生徒がクラスメートと共に考案してくれた商品名「ワニの背中」をそのまま採用した。「学習時間や長時間デスクワークをする人のリフレッシュにお薦め。展示会に出品した時の反応も良かった」と松田社長。サイズは幅64センチ、奥行き35センチ、高さ6.8センチ。価格は1,980円。

 両商品、工具不要で組み立てできる。同社通販サイト「DanRism」で販売する。

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