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東大阪・鴻池新田会所で消防訓練 文化財防火デーを前に

消防訓練での一斉放水の様子

消防訓練での一斉放水の様子

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 「文化財防火デー」を前に1月20日、国史跡の鴻池新田会所(東大阪市鴻池元町)で消防訓練が行われた。

火災発生場所の確認に向かう施設職員

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 文化財防火デーは1949(昭和24)年1月26日に現存する世界最古の木造建築物である法隆寺(奈良県)金堂の火事で壁画が焼損したことに基づき、法隆寺金堂の修理事業を終えた翌年の1955(昭和30)年、1月26日を文化財防火デーと制定した。毎年1月26日を中心に、全国で文化財防火運動を展開している。

 今年、消防訓練を行った鴻池新田会所は、江戸時代に豪商・鴻池家が開発した新田の管理・運営を行った施設で、1707年に完成。敷地は1976(昭和51)年に国史跡に指定され、1980(昭和55)年には、本屋、屋敷蔵、文書蔵、米蔵、道具蔵の建物5棟と棟札6枚が国の重要文化財となった。

 当日は、鴻池新田会所敷地北側で火災が発生し、発生現場近くの重要文化財である本屋への延焼危険があるという想定で訓練を行った。施設管理者による館内放送での火災発生の呼びかけ、119番通報、初期消火、消防隊と救助隊による要救助者救出、文化財の搬出、一斉放水に取り組んだ。

 「文化財を火事から守る上でお願いしたいことは、的確な通報と避難誘導、初期消火。これが非常に重要になってくる。消火器の取り扱い一つでも緊張すると非常に難しい状況になるので、さまざまな状況をシミュレーションして訓練をしていただくことが重要。引き続き火災予防の協力をお願いしたい」と中消防署長の尾崎昭洋さん。東大阪市文化財課の朝田良輝さんは「文化財防火デーの取り組みは70年以上続いているが、この70年の間に重要文化財で96件の火災が発生している。令和に入ってからも10件発生している状況で、文化財防火の取り組み強化の重要性は増している。市の宝である鴻池新田会所を確実に次世代へ継承していくためにも、皆さまと連携し、定期的な防災の取り組みにつなげていきたい」と話していた。

 訓練に参加した鴻池新田会所施設統括責任者の坂倉富司さんは「文化財の消防訓練は初めてで、敷地が広く現場まで時間がかかり、戸惑いがあった。消火器の位置の確認や館内放送など、自分たちで復習したい」と話す。

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