作家・司馬遼太郎さんの命日「菜の花忌」を前に1月24日、司馬遼太郎記念館(東大阪市下小阪3、TEL 06-6726-3860)で菜の花の飾り付けが行われた。
司馬さんが野に咲く菜の花が好きだったことや、「菜の花の沖」という小説があることから、司馬遼太郎記念財団では司馬さんの命日である2月12日を「菜の花忌」と命名。開館翌年の2002(平成14)年の命日前後に記念館のガラス回廊に菜の花の切り花を飾ったところ、「安藤建築のコンクリートに菜の花が映(は)えた。この菜の花が街角にも咲き、街に関心を持ってもらえたらと思った」(上村洋行館長)という。
2003(平成15)年には司馬さんの書斎前や庭にも菜の花のプランターを設置。2004(平成16)年には、記念館近隣の学校や駅周辺にプランターや鉢植えを飾った。同年7月には記念館の取り組みに応え、地元の自治会や病院、商店街で組織する「春一番に菜の花忌の会」が発足した。
今回は、自治会や学校、東大阪市を緑にする市民の会、東大阪市、郵便局など42団体が参加。それぞれが菜の花を育て、同館近くの近鉄河内小阪駅・八戸ノ里駅から同館までの道筋、学校や公園などに約1700個のプランターを設置した。記念館内にはプランターと合わせ、指宿市から毎年贈られている約600本の切り花を飾った。上村館長は「今回で22回目となり、すっかり定着した。菜の花が咲いていると、『この季節が来た』と言ってくれる。それを聞いて、街に関心を持ってくれていたんだなと思った」と話す。
同館近くにある大阪府立布施高校では、自治会と各クラスの菜の花委員がプランター約20個の菜の花を育てた。同校2年生の高田かれんさんは「毎年の伝統になっている。街が明るくなる」、同2年生の高橋凌央(りょう)さんは「(司馬さんは)地域の人たちに愛されていた人だと思う」と話す。
開館時間は10時~17時。月曜休館(祝日の場合は翌日)。入館料は、大人=800円、高校・中学生=400円、小学生=300円。菜の花設置は3月下旬まで。