東大阪の上小阪配水場(東大阪市新上小阪2)で4月22日、敷地内に植えられたツツジの一般公開が始まった。
1963(昭和38)年に旧・布施市の高井田・上小阪地域の急増する人口に対応するため増築された同配水場。ツツジを観賞するとともに上下水道事業について理解を深めてもらうことを目的に、上小阪校区自治連合会の主催で毎年8日間、一般公開している。
場内には、配水池の温度を一定に保つため、池の周囲約330メートルに1500株のツツジを植える。ツツジは樹齢53年を迎える高さ3メートルのヒラドツツジで、周囲を散策しながら眺めたり、配水池上の芝生でくつろぎながら眺めたりすることができる。昨年は約9000人の人が訪れ、赤やピンク、白の色鮮やかなツツジを楽しんだ。平日は地域の保育園や幼稚園の児童、高齢者施設の人が団体で訪れ、土曜・日曜は親子連れでにぎわうという。
同配水場は築造当時のままで老朽化が進んでおり、耐震性に問題があるため本年度から耐震工事を開始する予定で、ツツジは今年が見納め。同連合会会長の畑山廣和さんは「敷地に植えられているツツジは老木で、移植してもつかない」といい、「今のように見てもらえるようになるには30年以上が必要では」と話す。
一般公開は今年で12回目。期間中は延べ200人のスタッフが来場者を案内したり、枯れた花を摘んだりするなどしてもてなしている。「12回携わってきたので寂しいんですわ。つい感傷的になってしまう」と畑山さん。「開放事業に携わって初めてヒラドツツジのきれいさに気付いた。この姿がなくなってしまうので、名残を惜しむ花を愛(め)でにきてもらいたい」と来場を呼び掛ける。
4月23日と24日には、ダーツやスーパーボール、コイン落としなどの子ども向けイベントや、水道水と市販のミネラルウオーターを飲み比べする「利き水会」を開催する予定。
今年は「つぼみは多いが花の開くのが遅い」といい、現在は「咲きはじめ」。開花状況や交通案内は自動音声(TEL 0180-99-1820、有料)で案内する。
開放時間は9時~16時。雨天時は中止する場合がある。ペットの同行、芝生でのボール遊びや飲食、場内での飲酒は禁止。今月29日まで。