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東大阪・旧河澄家で「絵手紙展」 地域グループの絵手紙ずらり700点

東大阪市内で制作した絵手紙を展示

東大阪市内で制作した絵手紙を展示

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 東大阪市指定文化財の旧河澄家(東大阪市日下町7、TEL 072-984-1640)で6月25日、企画展「絵手紙展」が始まった。

旧河澄家の庭などをモチーフに描いた絵手紙

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 東大阪を中心に活動する絵手紙作家の西川正野さん。「絵手紙は絵を上手に描くものでも難しい文を書くものでもない。今、悲しみ沈んでいる人や元気を失って立ち上がれない人、病に苦しんでいる人に、笑顔を取り戻して元気になってもらいたい、一人ぼっちではないと、たった一枚のはがきを届けたい」と、二十数年で1万枚以上の絵手紙を制作し指導も行っている。

 同展では、西野さんが指導する市内の絵手紙グループ「花」、絵手紙グループ「ひまわり」、JA日下女性会に参加する22人の絵手紙約700点を展示。花や野菜、果物など、季節を表現するモチーフを描いたものが多く、帯などに絵手紙を飾り付け展示する。土間から上がってすぐの場所には今年送った年賀状を展示した。

 同展が始まる前にはグループのメンバーが同館を訪れ、かまどや樹齢約500年とされるカヤの木をモチーフに絵手紙を制作。上田秋成ら文人が集まる文芸サロンとなっていた奥座敷の「棲鶴楼」に面する主庭の灯籠を描いた絵手紙には「秋成さんも眺めたかな」、かまどを使っていた世代の人が描いたものには「懐かしいへっついさんやわ」などの文字が添えられるなどしており、学芸員の曽束奈美さんは「想像をかき立てられる作品が多い。絵と同じ場所に立って思いを重ねてもらえたら」と話す。

 会場には、「絵手紙の道具を見たことがない人もいるのでは」と、顔料とにかわで作られた日本画用の絵の具「顔彩」や、作品に印を押す際に使う印泥、筆なども展示する。

 同館では現在、七夕のササ飾りも展示中。7月2日14時からは、東大阪のブラスバンドサークル「くりの木楽団」によるサマーコンサートも予定する。

 開館時間は9時30分~16時30分。月曜休館。7月16日まで。

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