東大阪市、東大阪商工会議所、近畿大学が7月28日、都市ブランドとして「ものづくりのまち」を確立し、海外への発信を目指す「東大阪市都市ブランド形成推進事業」を始動すると発表した。
「ものづくりのまち東大阪」を掲げる同市によると、市内製造業の事業所数は減少し続けており、市では都市ブランドを強化し発信することで企業が市内に立地することのメリットを作り上げようと、産官学連携で同事業を推進するという。
「ものづくりのまち東大阪」は国内では一定の認知度があるものの、海外での認知度がまだ低く、市花園ラグビー場が開催地の1つとなっているラグビーW杯2019を世界各地と接点を持つ絶好の機会と捉え、大会期間に合わせてコンテンツを開発し発信することを第1段階の目標に据える。
同事業では現状を把握するため、約6300の市内製造事業所を対象にアンケート調査を実施。同大学のリサーチ結果とアンケートの結果を基に、初年度中に一つのブランディングの方向性を出すとし、同時にものづくり企業とデザイナーやクリエーター、学生が交流し製品開発に取り組む拠点の整備を進めるという。
同大学は、文芸学部、経営学部、理工学部の3学部から8人の教授や講師が参画しており、プロモーションや拠点づくり、イベントなどを担当する。文芸学部の岡本清文教授は「学生参加のプロモーションビデオの制作や、アートとテクノロジーを融合した展覧会、工場を使うイベントなどの展開を考えている」と話す。
野田義和東大阪市長は「大学の英知、商工会議所の現場力とスクラムを組み、コンセプトを確立し、ストーリーを共に作り上げ、世界に情報発信していきたい」と意気込む。