近鉄奈良線・瓢箪山駅近くに5月20日、模型製作スペース「Hobby Space36」(東大阪市神田町、TEL 072-987-0700)がオープンした。
子どもの頃からガンプラに親しんでいたという店主の藤本岳大さん。車好きで車の模型を作りたいとずっと思っていたが車の模型は塗装をしなければならず、臭いや汚れが気になり製作を諦めていたが、ある日、公開されていた車の製作動画を見て模型作りを始めたという。
藤本さんも2年ほど前からユーチューブで模型製作動画を公開しており、コメント欄やツイッターで「模型を作る場所がない」と共通の悩みを抱える人が多いことを知る。2人目の子どもが生まれ、家族から「家で塗装をしてほしくない」と言われるようになったこと、当時勤めていたアパレルショップが閉店することになり職を探さなければならなくなったことが重なり、模型製作スペースの開業を決意した。近くでは日本橋に製作スペースが集まっているが東大阪市内にはなく、自宅近くの瓢箪山で物件を探した。
他店を利用していた藤本さんは、「コアな人だけが利用し、物が多く片付いていない入りにくい店が多い。もっと気軽に入ってもらえるオープンなスペースにしたい」と、当初想定していた面積の倍に当たる20坪の物件に決定。現在は、工作ブース4席、工作用のテーブル6席、塗装ブース5席を設け、入り口はガラス張りで中が見えるようにした。「模型製作は一人でするものだが、しゃべりながらするのが新鮮なのか、皆さんテーブルで作業している」と言い、コミュニケーションスペースの役割も果たしているという。
設備にも力を入れたといい、「エアブラシも家のものより使いやすいと好評」と藤本さん。他店ではスペースの利用料金に別途設備利用料がかかる店が多く、気が付けば費用がかさんでいたということが多いことから料金体系を分かりやすくし、エアブラシの使用は塗料3色まで無料。工具も無料で貸し出し、作りたい模型だけ持ち込めば気軽に作業できるようにした。プラスチックを切断する工具やUVライト、乾燥機、撮影ブースなどもそろえる。利用料金は、塗装ブース=1時間700円、工作ブース=1時間500円、ミシン使用料=1時間200円など。一部工具の販売も行う。
現在は30代~50代の利用が多いが「地元の親子連れや、ミシンがあるのでコスプレ衣装製作にも利用してもらいたい」と藤本さん。「親子プラモデル教室やお客さんを集めて屋上BBQなどもできれば」と意欲を見せる。
営業時間は12時~22時。