近畿大学で学生マンション設計コンペ 受賞学生が建設プロジェクトに参画

授賞式の様子

授賞式の様子

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 近畿大学(東大阪市小若江3)と不動産仲介・管理・開発などを手掛ける宅都ホールディングス(大阪市中央区)が5月18日、同大学の学生向けマンション設計コンペティション授賞式を行った。

最優秀賞を受賞した岡本幸さん

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 宅都ホールディングスでは現在、学生事業として府内に学生マンション3棟を展開。「たのしいくらしをとどける」をスローガンとし、マンション内のコミュニティー形成のため、ウエルカムパーティーや花火大会、バーベキューなどを企画し開催。学生マンションはすべて、食事、家具家電、管理人付きで、入居者にヒアリングする機会を設けサービスに反映しているという。

 同大学の近くには学生マンションは多いが食事付きはなく、設計段階から学生の意見を取り入れたいと同大学学生向けの学生マンション設計コンペを実施。建築学部・大学院の学生を対象に4月初旬に募集をかけ、共用部の活用法などソフト面も含め10組の応募があり、審査の結果、大学院 総合理工学研究科 建築デザイン専攻1年の岡本幸さんの作品「たまる・まざる・にぎわう」が最優秀賞に決まった。

 受賞した岡本さんは「ほかの女子学生はオートロックや部屋の階数などを気にしていたが、そこは気にならず、同じフロアに同じ学部の子が住んでくれていたらという気持ちがあり、ちょっと話してみたいという気持ちをどうしたら仲良くなるところに結び付けられるかに重きを置いた」と話す。

 「インスピレーションを受けたのは長瀬に多くある長屋。家の前に植栽を置き、洗濯物を干しながらコミュニケーションを取る。部屋の壁の位置をずらして雁行(がんこう)させ、私物を置いて物も人もたまる空間を作るのが一番アピールしたかったポイント」とも。

「食堂とテラス、庭の境界も雁行(がんこう)させ、いつの間にかテラスや庭に出てきたしまったというようにすれば各ゾーンに集まりやすくなり、新しいコミュニティーが形成されるのでは。設計は勉強してきたが施工過程は勉強不足。プロジェクトに参加して学んでいきたい」と意気込む。

 同プロジェクトでは、学生と同社のさまざまな部署からメンバーを集めプロジェクトチームを組成。同大学から徒歩約10分の友井2丁目に当該学生マンションを建設予定で、外国人留学生とのシェアルームやシェアリングエコノミー、IoTスマートハウスなどの要素を取り入れる学生マンションにするという。来年2月の完成を目指す。

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