リリース発行企業:経済産業省
経済産業省は、2025年に開催される大阪・関西万博に、「いのちと、いのちの、あいだに」をテーマとした日本政府館(日本館)を出展します。展示公開の第1弾では、「『水』から『素材』へ」というテーマで「藻類(そうるい)」が主役となる「ファームエリア」を公開し、続く第2弾では、「『素材』から『もの』へ」というテーマで日本の「ものづくり」に焦点を当てた「ファクトリーエリア」を公開しました。
第3弾では、「『ごみ』から『水』へ」をテーマに、「微生物」の働きに着目したプラントエリアを公開します。微生物は、地球上のさまざまな場所で食べ残しやごみなどの有機物を分解し、他の生物が生きていくために必要な環境を整えています。プラントエリアでは、世界中のアーティストやブランドとのコラボレーションで大人気のクマ型フィギュア「BE@RBRICK(以下、ベアブリック)」が登場し、ごみが私たちの生活に役立つ形へと生まれ変わるまでの「循環」の過程を楽しくナビゲートします。
循環の過程をナビゲートするベアブリック
■プラントエリアは「微生物」に着目! 小さな命の営みを光で演出
微生物は、私たちの目には見えないほど小さな生き物ですが、地球の生態系において欠かせない存在です。プラントエリアでは、目には見えない微生物の活発な動きを、無数の光でダイナミックに表現したインスタレーションが体験できます。
暗がりの中、光の粒が生き生きと舞い上がり、微生物たちの躍動感と生命の営みを視覚的に楽しめる空間です。小さな命の営みが光で描き出されるこの幻想的な空間で、微生物たちが織りなす生命のエネルギーを感じていただけます。
微生物の営みを表現したインスタレーション
■ごみが分解されて生まれ変わる「循環」の過程を「ベアブリック」が表現!
これら微生物は、有機物を二酸化炭素(CO2)や水、植物が育つための養分に変えたり、電気や熱といったエネルギーの原料となるガスを生成したりなどの大切な役割を果たしています。日本館では、こうした微生物の働きを世界中で人気のフィギュア「ベアブリック」を通じてわかりやすく紹介します。水、CO2、窒素やリンといった養分、電気、熱を模したベアブリックが、ごみが微生物によって分解され、新たな姿に生まれ変わる過程を紹介し、地球の循環を支える微生物の働きを体感いただけます。
日本館内でのベアブリックは、株式会社メディコム・トイの協賛によりキャラクターのオリジナルデザイン開発を行っています。また、微生物の働きの展示・演出については、独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE -ナイト-)及び積水化学工業株式会社の協力により提供します。
<協賛企業>
株式会社メディコム・トイ
<展示協力企業・団体>
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE -ナイト-)、積水化学工業株式会社
■世界最大級の「火星の石」を日本館にて公開!実際に火星の石のミニサンプルに触れられるコーナーもご用意。
昨年の9月に大阪・関西万博で公開される旨が発表され、大きな注目を集めた「火星の石」が、日本館で展示されることが決定しました。
今回展示される「火星の石」は約1000~1300万年前に火星から飛来し、数万年前に地球に到達したと考えられており、2000年に日本の南極地域観測隊が昭和基地から南に約350km離れたやまと山脈付近で発見しました。大きさは幅29センチ、高さ17.5センチ、重さ12.7キロで、ラグビーボールほどの大きさを誇り、火星由来の隕石としては世界最大級です。
この「火星の石」には、水がない限り生成しないとされている粘土鉱物が含まれており、かつて火星に水が存在していたことを示す貴重な試料とされています。
これにより、水や生命の起源を解明するための重要な手がかりとなることが期待されています。また、日本館内では、別途「火星の石」のサンプルに実際に触れていただけるコーナーもご用意しています。
さらに、日本館ではJAXAの小惑星探査機「はやぶさ」と「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星イトカワおよびリュウグウから採取された「砂」についても、それを可能とした日本のものづくり技術の意義も含めて、合わせて展示します。これらのサンプルは、宇宙の成り立ちや生命の起源を探る貴重な試料となっています。
イトカワサンプル
リュウグウサンプル
はやぶさ 再突入カプセル
(C)JAXA
※実際に館内に展示する試料は変更になる可能性があります
<展示協力企業・団体>
国立極地研究所、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
■CO2からはじまるものづくりを実現!地球にやさしい未来技術を紹介
また、今回ご紹介するプラントエリアの先では、最新技術として株式会社カネカの協力により「水素酸化細菌」を活用した事例も紹介します。水素酸化細菌は二酸化炭素(CO2)を原料として、プラスチックや繊維といった製品を生み出すことができます。従来の石油由来のものと遜色ない品質でありながら、海水中でも分解されやすいため、化石資源に依存しない地球環境にやさしい循環型バイオものづくり技術として大きな期待が寄せられています。
「水素酸化細菌」の活用事例を紹介するコーナー
<展示協力企業・団体>
株式会社カネカ
■万博会場の生ごみを回収して電力を生み出す「バイオガスプラント」見学ツアーを実施
日本館には、万博会場で出る生ごみを微生物の力を活用してエネルギーを生み出す「バイオガスプラント」が併設されています。カナデビア株式会社の協賛により、バイオガスプラントの見学ツアーを実施します。ツアーでは、微生物の働きを学びながら実際のプラントを見学することができ、「ごみ」から「水」などの新たな資源やエネルギーが生まれるさまを体感できます。
<協賛企業>
カナデビア株式会社
バイオガスプラント
■日本館の魅力を深掘りする「日本館ツアー」も開催
日本館では、円環状の構造体によって「いのちのリレー」を体現するパビリオンの特徴を紹介する「日本館ツアー」を実施します。このツアーでは、日本館の建築やデザインの基礎をわかりやすく解説することで、建築の奥深さや意義を理解できる内容となっています。
日本館を「見る」だけでなく「知る」ことで、展示体験をさらに深めていただける機会を提供します。唯一無二の空間設計やその背景に触れることができるこの日本館ツアーに、ぜひご参加ください。
【参考: 2025年日本国際博覧会 日本館について】
■日本館とは
大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を、開催国としてプレゼンテーションする拠点である日本館。テーマは「いのちと、いのちの、あいだに」。日本文化の特徴の1つである「循環」を館内に創出することで、自分自身があらゆるいのちとのつながりの中で生かされている存在であり、地球という大きな循環の一部であることに気づく機会を提供します。
■ごみから水へ、水から素材へ、素材からものへ「循環」を3つのエリアで表現
日本館は、微生物のはたらきによって、ごみが分解されあらゆるいのちの源でもある水へと姿を変えるプラントエリア。藻類の力と、日本が誇るカーボンリサイクル技術により、ものづくりの素材が生まれるファームエリア。日本が培ってきた伝統的なものづくり、その心と技を受け継ぐ持続可能なプロダクトと出会うファクトリーエリアの3つのエリアで循環を表現しています。
また、日本館は、万博会場内のごみを集め、微生物の力によって水やバイオガス等へ分解するひとつの装置となっています。館内では水や二酸化炭素などの無機物と、エネルギーを活用して藻類を培養します。日本館で育てられた藻類は、食べものや工業製品といった新たな「もの」へとかたちを変えていきます。それらは人々の生活でその役目を終えた後、再びごみとなりやがて自然に還ります。
パビリオンを一周することで、来場者はその循環の過程をインスタレーションで追体験し、いのちといのちのあいだに存在するものを見つめ、気づき、思いを巡らせます。
各エリアの詳細は、順次公開予定となります。
■大阪・関西万博 日本館公式サイト「月刊日本館」
・サイトURL: https://2025-japan-pavilion.go.jp/
・日本館とは:https://2025-japan-pavilion.go.jp/overview/
■日本館公式SNS
【X】
日本館|Expo2025 大阪・関西万博
(日本語)@japanpavilion_j https://twitter.com/japanpavilion_j
Japan Pavilion|Expo 2025 Osaka Kansai
(英語) @japanpavilion_e https://twitter.com/japanpavilion_e
【Instagram】
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日本館|Expo2025 大阪・関西万博
URL:https://youtu.be/6RTfd4HS7U8
日本館のプロモーションムービーが完成しました。「藻類×ハローキティ」や、「BE@RBRICK(ベアブリック)」とのコラボレーション、火星の石など、さまざまな展示の魅力を凝縮した映像となっています。