![座敷和菓子シリーズ「笹つゝみ」をモチーフにした和菓子「わんころ」(写真提供=菓心庵絹屋)](https://images.keizai.biz/higashiosaka_keizai/headline/1739537797_photo.jpg)
東大阪市花園ラグビー場近くの和菓子店「菓心庵絹屋」(東大阪市吉田6、TEL 072-965-0698)が現在、東大阪市民美術センターの企画展とコラボした創作和菓子を週末限定で販売している。
東大阪市民美術センターで2月5日から開催している企画展「フジイフランソワ ムスヒ の つれ つら なり なり」は、動植物や八百万(やおよろず)の神、付喪神(つくもがみ)、日本書紀などの神話をモチーフに、江戸絵画などを引用しながら現代の技法を取り入れた、ユーモアのあるフジイさんの作品を紹介している。今回は、展示作品の中から「座敷和菓子」シリーズの「うさみかん」と「笹つゝみ」をモチーフにした和菓子を創作した。同店と同美術センターはこれまでも、企画展の展示作品をモチーフにした創作和菓子のコラボ企画を行っている。
「うさみかん」は、ミカンの皮の中にウサギが描かれている同名の作品をモチーフにしたもので、中は、ゆずピールが入ったカカオあんを山芋入りの生地で包んでウサギの形に仕上げ、外側に、みかん、オレンジ、はっさくの自家製ジャムを加えた白あんきんとんをまとわせた。上部には、抹茶で染めた練り切りを添える。
「わんころ」は、笹団子の笹の中に子犬が描かれた作品「笹つゝみ」をモチーフにした和菓子。キャラメリゼしたくるみが入ったこしあんを山芋入りの生地で包み、尻尾を付けて子犬の後ろ姿を表現した練り切りを、宇治抹茶入りのこなし生地で覆い、笹の葉のように仕上げた。
同店店主の西田浩明さんは「ユーモラスであり少し怖さもある日本画をモチーフとして菓子に落とし込む作業は、今までのものとは違う難しさがあった。いろいろと想像をめぐらせた結果、菓子としてのこだわりを詰め込みながら、かわいらしさを加えることでそれぞれの作品の良さを伝えられたらと考えて作った」と振り返る。
「今回もコラボレーションという貴重な機会をいただき、うれしい限り。こだわりの詰まった菓子に仕上げたので美術センターの帰りに立ち寄っていただけたら」とも。
価格は1個=486円。2月15日・16日は「わんころ」を、2月22日・23日は「うさみかん」「わんころ」を数量限定で販売する。