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大阪製罐、キャンプ用品ブランド名を「nowomou」に変更 本社工場内で販売会

大阪製罐キャンプ事業部の清田篤さん(左)と西誠二さん

大阪製罐キャンプ事業部の清田篤さん(左)と西誠二さん

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 大阪製罐(東大阪市岩田町2)が9月23日、本社工場敷地内で自社プロダクトブランド「nowomou」の販売会を行った。

新製品のランタンスタンド「and-on」

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 1948(昭和23)年創業で、菓子缶と工場用スチールキャビネットの製造販売を主事業とする同社。清水雄一郎社長は「コロナ禍で分断が強まり、孤独を感じる中でソロキャンプに行く機会があり、孤独の中でこそ周りに対する感謝の気持ちが湧き上がるということに気付いた。物事に追われて忘れがちな感謝の気持ちや、自然の中で人間が本来持つ生きる力を取り戻すような感覚を覚えたソロキャンプに関わる仕事がしたいと思った」と振り返る。その頃、工場用キャビネットを製造する鋼器部では新しい事業を考えており、清水社長と社内のキャンプ好きメンバーで2021年2月、キャンプ事業部とキャンプ用品ブランド「What’s a camp!!」を立ち上げた。

 同社には、50年以上続けてきたスチールキャビネット製造のノウハウと技術、加工する機械がある。キャンプ事業部の清田篤さんは「どういう人に使ってもらいたいかイメージしながら、日常を離れて孤独と向き合う一人一人の時間に寄り添う道具を作ってきた」と話す。たき火台や2本を合わせるとハンマーにもなる「ハンマーペグ」、動物をデザインしたステンレス製のペグなどを製造し、自社のオンラインショップやイベント会場で販売している。

 最近では、家具の素材であるアメリカンチェリーと鉄を組み合わせた製品「MOKU Table」シリーズも社内で製造する。同事業部の西誠二さんは「工場で使うキャビネットは置きっぱなしだが、キャンプ用品は組み立てや収納も必要なので、その構造は新たに考えた。木材を扱うのは初めてだが、我流で加工している」と話す。

 同社は「一人一人の時間に寄り添うというコンセプトはそのままに、キャンプに限らず、家の中や都市でも使える道具を」と、8月20日にはブランド名を「nowomou(ノヲモウ)」に変更。「千利休の言葉『花は野にあるように』が示すように、生活の中で野を思う人々に向けてプロダクトを届けたい」と思いを込めた。

 販売会では既存商品のほか、手持ちのライトを入れて使うランタンスタンド「and-on」(8,900円)、「ryosen」(4,900円)、鉄素材にくっ付き、キャンプで見つけた花などを飾る小さな一輪挿し「fuka」(1,000円)を先行販売した。「一輪挿しはブックエンドなどにも付けることができるので会社の机でも場所を取らず、プレゼントにも使ってもらえる」と清田さん。

 「これまでの商品もソロで使うことを想定していたが、ファミリーのキャンプやアウトドア好きの人にも喜んでもらっている。MOKU Tableは家でも使えるし、折り畳んで外にも持っていける。これからも皆さまの日常に寄り添う製品を作っていきたい」と話す。

 同社では今後、本社での販売会を年2回行っていく予定という。

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