クリエイション・コア東大阪(東大阪市荒本北1)で10月25日、観光地域づくりを推進する組織「東大阪ツーリズム振興機構」のオープニングセレモニーと記念シンポジウムが開かれた。
ラグビーW杯2019の花園開催決定、2020年の東京オリンピック・パラリンピック、2021年の関西ワールドマスターズゲーム開催などの好機を生かし、交流人口の拡大と地域活性化を目的に観光地経営の視点で観光地域づくりを目指す同機構。観光地のブランドづくりや国内外に向けたプロモーション、マーケティング戦略の策定などに取り組み、市の観光振興計画で掲げる「ものづくりのまちを生かした『体験型』観光の推進」「ラグビーのまちを生かした『ラグビー(スポーツ)』観光の推進」「文化資源や商店街等を生かした『文化・下町』観光の推進」を具体的に推進する。
オープニングセレモニーでは、野田義和東大阪市長が「東大阪と従来型の観光は言葉では結びつかない。宝を掘り起こして磨いて加工して商品になるところがたくさんあるので、新たな観光の定義をつくっていきたい」、嶋田亘東大阪商工会議所会頭が「東大阪はどんな街と聞くと多くの人は中小企業・ものづくりの街と答える。グリコのおまけから新幹線まで種々あるのが東大阪の強み。ものづくりの街そのものが観光資源」、同機構代表理事でMビジュアルの清水洋一郎社長は「『観光』ではなく『ツーリズム』にこだわり、キタやミナミのような『ヒガシ』のブランドづくりをしていきたい」と、それぞれあいさつした。
「実はスゴイ!東大阪」と題した記念シンポジウムでは、同機構理事で近畿大学経営学部の高橋一夫教授がモデレーターとなり討議。「ものづくりの技術はすごいが販売は弱い」の意見には「話を掘り起こしてシンボリックストーリーをつくっていければ」、「ただ単に工場見学をするのではなく、そこにいくまでにどういう歴史があったのかをPRすれば。秋郷祭などの祭りも市民でも知らない人もいる」に対しては、「まず市民に向けて知らせていく」「祭り観光もできるのでは」などの意見が交わされた。