大阪府の魅力を発信する「大阪ウィーク~秋~」の一環で、イベント「Where The Answer Is こたえのあるまち東大阪」と樟蔭中学校・高校ダンスクラブのステージが9月5日、大阪・関西万博会場内で行われた。
ギャラリーEASTで9月5日に始まった企画展「Where The Answer Is こたえのあるまち東大阪」には、東大阪市内に本社または製品の主要部分を製造する工場がある企業が製造した最終製品を市がブランド認定する「東大阪ブランド」認定製品と、オープンファクトリー「こーばへ行こう!」に参加する企業が出展する。企画展のテーマ「Where The Answer Is こたえのあるまち東大阪」には、「どんな課題も解決できる。何かあれば相談してほしい」との思いを込める。
ボルトの製造工程
「東大阪ブランド」エリアでは、「自社製品を通じて東大阪のものづくりを知ってほしい」と集まった34社が出展。展示エリアでは、「ここちよいくらし」「わくわくするくらし」「快適なかんきょう」「はかどるまいにち」の4つのカテゴリーで認定製品を展示する。
万博会場最寄りの夢洲駅に採用されている折り紙天井パネル
オージーケー技研の「ふたごじてんしゃアシスト」
「万博のパビリオンと同じで、展示や体験でさまざまな知識を得て、ミュージアムショップのように一部を持ち帰ってもらえるようにと構成した。見て、体験して、買って帰ってほしい」と東大阪ブランド推進機構副理事長でオーシン社長の藤田剛さん。「東大阪で蓄積された技術や集積地で工場が協力して作った製品など、『つながる』がテーマ。線材からボルトを作り、ボルトを加工する機械を展示するなど、つながって未来を生み出すということを感じてほしい。販売する商品もコラボ商品なども生まれたりしている」と話す。
会場で販売する東大阪ブランド認定製品
今回の展示では、展示棚や備品も東大阪市内企業が手がけた。スタッフが身に着けるスカーフも、東大阪市内の企業が縫製、プリントなどを手がけ、東大阪市内で作られた六角ボルトで留めるなど「町工場感を大事にしている」という。期間中、実演や製品を知る体験なども日替わりで行う。
東大阪ブランド展示エリア
今年のテーマを「工場の音」とするオープンファクトリー「こーばへ行こう!」のエリアでは11社のワークショップを開催。9月5日・6日は、和紙ワイヤーでアクセサリーを作る「朝日ワイヤープロダクツ」、段ボール工作キットを使って作る「マツダ紙工業」、2種のストリングアートを用意する「若井ホールディングス」、金属組み立てキーホルダー作りと廃材スマホスタンド装飾を用意する「水野製作所」、未来の眼鏡レンズ体験を提供する「レンズビーンズ」、ワイヤーで桜の花を作る「サクラテック」がワークショップを行う。
ワークショップの様子
ストリングアートワークショップ
9月7日・8日は、職人が一つずつ手作りした花器に好きな山野草を植える「布施金属工業」、板金工作キットを使う「盛光SCM」、9色から選んでひし形金網の小物掛けを作る「共和鋼業」、アルミに色を付けてキーホルダーを作る「日興電化工業所」、つながるうちわ作り「三和紙業」のワークショップを行う。
こーばへ行こう!事務局担当で三和紙業社長の松田加奈さんは「創業67年のBtoB企業で、これまでエンドユーザーと触れ合う取り組みをしたことがなく、今年、初めて『こーばへ行こう!』に参加する。会場の装飾パネルも社員が積極的に制作した。9月8日は全社員が会場に駆けつけ、つながるうちわ作りをするので、作った人同士で写真を撮ったりしてつながってほしい」と笑顔を見せる。
こーばへ行こう!事務局担当の三和紙業社長の松田加奈さん(写真左)
松田さんは「お子さまも楽しめるキットを使った簡単な工作もある。万博で感じたことを来場者に書いてもらい、一緒に作り上げるモニュメントも用意している。11月の『こーばへ行こう!』の会場で展示するので、皆さんに書いてもらえたら。『東大阪ブランド』と『こーばへ行こう!』の2団体で『Where The Answer Is こたえのあるまち東大阪』というメッセージをひもといて取り組んでいるので、出展する人がワクワクしながらお客さまに伝えていけたら」と話す。
ギャラリーEASTでの企画展は10時~19時(8日は15時まで)。当日、整理券を配布する。参加費はワークショップにより異なる。9月8日まで。
参加者のメッセージで作るモニュメント
万博会場内EXPOアリーナ「Matsuri」では9月5日、府内市町村の観光大使や大阪の実力派アーティストによるステージが行われ、「第2章 大阪の多様な音楽文化」に樟蔭中学校・高校ダンスクラブと在日アフリカ人ネットワーク「ADNJ」が出演した。樟蔭ダンスクラブは創部60年以上の歴史あるクラブで、樟蔭高校ダンス部は8月29日に行われた「第13回全国高等学校ダンス部選手権」決勝大会で準優勝の成績を収めた。
樟蔭高校のステージ
樟蔭中学校のステージ
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ステージでは、中高合同ステージ、中学生・高校生それぞれのステージの後、アフリカンミュージックの演奏を挟み、ADNJのアフリカンミュージックに合わせた合同ステージで観客を魅了した。
在日アフリカ人ネットワーク「ADNJ」のステージ
在日アフリカ人ネットワーク「ADNJ」と樟蔭ダンスクラブのコラボステージ