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東大阪市民美術センターで「東大阪町工場写真展」 会場BGMは「工場の音」

ワショウ金属工芸のヘラ絞り加工の写真

ワショウ金属工芸のヘラ絞り加工の写真

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 東大阪市民美術センター(東大阪市吉田6、TEL 072-964-1313)で8月28日、企画展「東大阪町工場写真展」が始まった。

川勝親社長が撮影した工場写真

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 「モノづくりのまち」として知られる東大阪には中小企業の町工場が密集しているが、関係者以外は立ち入ることがない現場で誰が何を作っているのか一般的にはあまり知られていない。ものづくりの空気感を伝えようと、同センターと近畿大学文芸学部文化デザイン学科の西野昌克教授が写真展を企画した。

 撮影は、同センター登録団体の枚岡自然と文化愛好会、枚岡写真クラブ、ふれあい写真クラブ、GGフォトクラブ、フォトクラブ ジールに所属するカメラマン。職人や機械などモチーフは各カメラマンに任せ、16の工場・工房を撮影した。

 第1・第2展示室には、金属加工や部品製作などの工場や、人形、河内木綿の工房の写真など、192点の写真を製品や道具と共に展示する。近畿大学西野ゼミの学生がアイデアを出し、野田金属工業(鴻池徳庵町)とワショウ金属工芸(大蓮南5)の「工場の音」をBGMに採用し、チラシのデザインにも学生の意見を取り入れた。

 第3展示室では、カメラマンを経て川勝溶工所の経営者となった川勝親社長が撮影した工場写真68点を展示。川勝社長は取引先から、「子どもが後を継がないので、おじいちゃんはこんな仕事をしていたと孫に見せたいから写真を撮ってほしい」と言われたことがきっかけで工場の写真を撮るようになり、高井田地区を中心に、2万枚以上の工場写真を残してきたという。

 学芸員の亀井見奈さんは「センターでは、地域の人に協力いただきながら展示の内容を企画しており、今回のテーマは『モノづくりのまち』でカメラマンは登録団体。東大阪は『学生のまち』ともいわれるのですべてが合った企画になった。写真だけじゃなく、製品も見て音も聞いて、工場の空気を感じていただける内容になっている」と話す。

 同センターでは月1回、美術教養講座「アートを知る、見る、語~る」を開講しており、9月1日は、川勝社長と工場を記録する会の岡本好行会長を招き、「東大阪の歴史と産業を記録する-写真の役割と魅力について」を開く。開催時間は14時~15時30分。受講無料。定員は先着120人。

 開館時間は10時~17時。月曜休館。入場無料。9月8日まで。

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