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大阪商業大学で企画展「北野恒富と中河内」 縁の地で初の回顧展

会場の様子

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 大阪商業大学商業史博物館(東大阪市御厨栄町4、TEL 06-6785-6139)で10月20日、企画展「北野恒富と中河内-知られざる大阪画壇の発信源-」が始まった。

「婦人」

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 年に1回、企画展を開く同施設。昨年の菅楯彦に続き、近代大阪を代表する日本画家として活躍した北野恒富を取り上げ、大阪では初の単独回顧展を企画した。

 恒富は1880(明治13)年、金沢生まれ。小学校卒業後に木版の版下彫刻に従事し、余暇に南画を学ぶ。北國新聞に勤めながら新聞挿絵を研究し1897(明治30)年、画家を志して17歳で大阪に移り住んだ。東京の鏑木清方、京都の上村松園とともに三大美人画家と称され活躍し、大正末には大阪市内から現在の河内小阪駅近くに画室を建て、後に花園に移転するが、「中河内で数々の作品を描いたことはあまり知られていない」という。

 同展では、花園の画室で描かれた作品「御深曾木(おんふかそぎ)」の一部で、祐宮(後の明治天皇)を描いた作品や、高島屋で開かれた展覧会ポスターに採用された「婦人」、谷崎潤一郎から依頼を受け、後の谷崎婦人となる根津清太郎夫人の松子をモデルに描いた「茶々殿」など、約50点を紹介。「作品を借りすぎた」ため、前期・後期に分けて作品を入れ替え展示する。後期は11月10日から。

 期間中、11月6日・14日・21日には連続講座「北野恒富と中河内-知られざる大阪画壇の発信源-」(受講料2,000円、定員50人)、同8日にはシンポジウム(参加無料)、15日には木版摺和装本の老舗「芸艸堂(うんそうどう)」の協力による「手摺木版ワークショップ」(受講料3,000円、定員20人)などを開く。

 開館時間は10時~16時30分。日曜・祝日・11月9日休館。観覧無料。11月28日まで。

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