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「珈琲とコインランドリーのお店。ハレ」が営業再開 地域の居場所づくり模索

店内の様子

店内の様子

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 新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言により臨時休業していた「珈琲(コーヒー)とコインランドリーのお店。ハレ」(東大阪市鷹殿町、TEL 072-920-7115)が6月1日、営業を再開した。

酵素シロップサイダー

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 新型コロナウイルスの影響で客数が減り、テークアウトなど提供できるメニューが限られてきたため、5月4日の緊急事態宣言延長を受け、翌5日からの臨時休業を決断した同店。店主の大和夏花さんは「この店を飲食店というより居場所として必要としてくれている常連さんのことを考えると、お店を完全に閉め切ってしまうことに抵抗を感じた。自分たちがお店に立って運営しなくても、この場所を必要としている人に活用してもらえる方法はないかと考えた」と話す。電源とWi-Fiを使えるようにしてセルフドリンクを設置し、ドアを開け放して地域の人やコインランドリーの利用客にカフェスペースを開放した。

 臨時休業中は、リモートワークをする人やゆっくり読書をする人、課題をする大学生らが利用しており、「お店という建前上、これまでは使いにくいと感じていたであろう人たちが気兼ねなく利用してくれている印象だった」と大和さん。「マスクの着用や入り口でのアルコール消毒、大人数で来店しないことなどの注意事項を守って、ほとんどの方が利用後に席をアルコール消毒してくれた。自粛ムードの中でとても勇気のいる決断だったが、お店のドアを閉じなくてよかったとみんなで振り返ることができた」と話す。

 6月1日からはフードは提供せず、ドリンクとスイーツのイートインとテークアウトで営業を再開。1ドリンクをオーダーすれば弁当などの持ち込みも可能とした。「隣のなかなかさんのお弁当はもちろん、においのきついものでなければ持ち込んでいただいて構わない。店の空間は広く客席間の距離も保(たも)てるので、この時代に少しでも居心地がよく便利な場所として活用してもらえれば」と話す。

 現在提供するメニューは、アイスコーヒー(450円)、自家製レモネード(550円)、手作りジャムのいちごみるく、ストロベリー・バナナスムージー、酵素シロップサイダー(以上600円)、パウンドケーキ(400円)。テークアウトドリンクは50円引き。

 今後の店づくりについて大和さんは「5月中のスペース開放で、より多様な空間の使い方が見えてきた気がする。売り上げのことを考えると日々葛藤はあるが、無理なく維持できる方法を模索しながら、この地域に必要とされる場所づくりをしていきたい。同じビルでシェアハウス運営をしている人が夜の時間帯にゆるい交流の場所として店を活用することを考えてくれているので、スタッフやビルに住む仲間や地域の人と一緒に多くの人の居場所として使ってもらえるよう、ていねいにお店づくりに向き合っていきたい」と意欲を見せる。

 6月の営業時間は10時30分~17時。火曜定休。

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