近鉄けいはんな線・新石切駅近くの洋菓子店「シェ・アオタニ」(東大阪市西石切町1、TEL 072-982-7546)が7月9日から、近畿大学農学部の学生がICT農法で栽培した「近大ICTメロン」を使ったケーキ「メロンの森」を期間限定で販売する。
農業後継者が年々減少し、休耕地や耕作放棄地が増加する中、近畿大学は2016(平成28)年、奈良県と包括的連携協定を締結。翌年9月、同大学農学部と奈良県は「農の入口」モデル事業に関する覚書を交わし、農業参入に関心のある学生の就農支援モデルを作るため、個人の経験や勘に頼らずとも初心者でも容易に栽培を管理できる「近大農法(ICT農法)」の確立を目指して取り組んできた。
同農法では土壌中に3本のセンサーを挿入し、地温、水分含有量、肥料濃度を測定し、管理。温室の窓は温室内の温度センサーで開閉がコントロールされており、温室内の温度を一定に保つことができる。新規就農者の増加を目指すとともに農業の活性化につなげたいと、ICT技術の導入で農作業の自動化と省力化を実現し、収穫量の増加と品質の安定化につなげるとしている。今年2月には奈良県三郷町と包括連携協定を結び、産官学金連携事業で農業公園のどか村にICTを設置した温室を立て、現在、メロンを栽培している。
期間限定で販売する「メロンの森」は、農学部の学生が奈良キャンパス内のICT設置温室で栽培した糖度の高い「近大ICTメロン」を使い、シェ・アオタニが開発。価格は1,620円。1日限定20個。
営業時間は9時30分~19時。7月14日休み。7月19日まで。