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近畿大、大学周辺の商店街に「近大マスク」寄贈 「これからも長瀬の街と一緒に」

左から、近畿大学西籔和明教授、社会連携推進センター伊藤哲夫センター長、大学通り商店街連合会連合会長の木本雅也さん

左から、近畿大学西籔和明教授、社会連携推進センター伊藤哲夫センター長、大学通り商店街連合会連合会長の木本雅也さん

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 近畿大学(東大阪市小若江3)が2月18日、理工学部機械工学科の西籔和明教授らが開発した飛沫(ひまつ)防止マウスシールド「近大マスク」600個を大学通り商店街連合会に寄贈した。

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 同大学では昨年5月15日から、「『オール近大』新型コロナウイルス感染症対策支援プロジェクト」を始動。全教職員から関連研究や支援活動の企画提案を募り、72件の企画提案を採択。約1億3000万円の研究費をかけ、活動を展開している。

 同プロジェクトの一環として開発した「近大マスク」は、西籔教授らが企画立案し、東大阪市内のモールドサポート(高井田中)が製品化のためのデザインと製造、藤塚精密金型(御厨東)が金型の設計と製造、沢井製作所(高井田中)が試作を担当した。カップにフレームを取り付けて使用するもので、フレームを付ける位置を顔の大きさに合わせて調整できる。透明で柔らかく、息苦しさがないのが特長という。

 同大学周辺には4つの商店街があり、近鉄長瀬駅からキャンパスまでの間には約200店舗の飲食店や小売店が並ぶ。通常であれば約2万5000人の学生でにぎわいを見せているが、新型コロナウイルス感染症の影響で授業はオンラインで行われ、商店街の店舗は苦境に立たされている。

 「お好み焼きてらまえ」(小若江4)で行われた寄贈式で、同大学社会連携推進センターの伊藤哲夫センター長は「近畿大学は90年あまり長瀬の街と共に過ごしてきたが、こんなに人がいなかったことは今までにない。長瀬と近大は切っても切られない仲。長瀬の街に対して何かできないかと思っている」とあいさつ。「プロジェクトが始まった当初、理事長が長瀬で学生がいちいちマスクを外さず食事できるマスクの開発、顔が見える授業をすることを挙げ、この2点から近大マスクを開発した」と話す。

 「4月からは対面授業を始める」といい、「2万5000人の学生が安心して食事を楽しめるようにとの思いからマスクを寄贈した。これからも長瀬の街の活性化のため、近大の発展のために一緒にやっていきたい」と意気込む。

 寄贈を受け、大学通り商店街連合会連合会長の木本雅也さんは「4月からたくさんの人が来る。商店街みんなで長瀬の街からコロナを出さないという思いを近大から受け継いで、マスクを着けてにぎやかな街を作りたい」と意欲を見せる。

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