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「東大阪ブランド」に新規3社6製品 モバイル機器の誤動作防ぐフィルムなど

(左から)水野製作所の水野康行社長、タツタ電線の宮下博仁社長、野田市長、夏山金属工業の夏山芳淑専務

(左から)水野製作所の水野康行社長、タツタ電線の宮下博仁社長、野田市長、夏山金属工業の夏山芳淑専務

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 東大阪市内の事業者が製造した優れた製品を認定する「東大阪ブランド」に3社6製品が新たに認定され、2月25日、東大阪市役所で認定式が行われた。

タツタ電線の熱硬化型導電性ボンディングフィルム

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 東大阪ブランドは、認定することにより製品の価値を高め、市内事業者の製品開発を促進するとともに、ウェブやイベント出展などでのPRや販路開拓につなげることを目的に発足。認定区分は「プラスアルファ」「オンリーワン」「ナンバーワン」の3つがあり、市長から委嘱されたデザイナーやバイヤーなどで構成する認定審査委員会の審査を経て決定する。

 電線・ケーブル、電子材料、センサー、メディカル製品など幅広い事業を展開するタツタ電線(東大阪市岩田町2)は、FPC基盤の電磁波を抑制し、スマートフォンなどの誤動作を防ぐ「FPC用電磁波シールドフィルム」、スマートフォンなどの機器に内蔵されているFPC基盤と金属補強板を導通接着させ、部品実装時の耐熱特性を有する接着剤「熱硬化型導電性ボンディングフィルム」が、共に世界トップシェアであることからナンバーワン製品として認定。漏水検知システムが「オンリーワン認定(ファンクション・プラス)」、電磁波シールドペーストが「オンリーワン認定(パイオニア・プラス)」と、4製品が認定された。

 夏山金属工業(中石切町5)の「アルミ合金製無水調理鍋 POD+PAN」は、ホーローやステンレス製の約3分の1の重さで、ふたは浅型鍋やフライパンとして使うことができる一台8役の無水調理鍋。火の通りが早く、素材の水分だけで調理できる点などから「プラス・アルファ認定(エコロジー・プラス)」となった。夏山芳淑専務は「弊社の鍋はアルミの合金の板からへら絞りというスピニング加工を用いて形にしているので、必要な部分は厚く、必要でない部分は薄くできるという特徴がある。それゆえ軽くできる」と説明する。

 水野製作所(中石切町6)の「Amaryllis」は、組み立て、パーツ交換を楽しむことができるキーホルダー。優れたデザイン製が評価され、「プラスアルファ認定(デザイン・プラス)」に認定された。開発の経緯について水野佑哉専務は「自分の子どもに自分の仕事を説明することがきっかけで、子どもに金属に触れてもらって楽しかったという思いを持ってもらい、将来、就職先として金属加工に興味を持ってもらいたいというところからスタートした製品」と明かす。

 タツタ電線の宮下博仁社長は「東大阪市は中小のものづくり企業がたくさん集まっていて、その中で技術や製品の特徴が評価されて、東大阪ブランドの認定をいただけて本当にありがたい」と認定を喜んだ。

 野田義和東大阪市長は「東大阪はものづくりのまちとして全国的に知れ渡っているが、情報発信をするためにどういうところが良いかをブランド認定している。認定基準もレベルを上げている中での認定。広く知っていただく努力をしていく」と話す。

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