東日本大震災発生から10年を前に東大阪市役所本庁舎1階ロビーで3月9日、防災啓発展示「3.11を忘れない」が始まった。
東日本大震災の教訓を忘れず生かすため、防災や減災について学んでもらいたいと2013(平成25)から開催する同展示。東日本大震災発生時の津波による被災写真のほか、家族で避難時の行動について話し合う「防災会議」で確認する項目や非常持ち出し品、避難時の注意点などをまとめたパネルを展示する。
市では、コロナ禍での避難所物資として、マスクや消毒液などの衛生用品のほか、避難所用のテント1000張りとベッド1000台を整備。テントは幅2.1メートル×奥行き2.1メートル、高さ1.8メートルのもので、各面のメッシュ部分で換気ができる。ワンタッチで組み立てが簡単にでき、1世帯2~3人で1張りの使用を想定する。現在、第1次避難所に指定されている市立小学校・中学校78校に、テント各10張り、ベッド各12台を備えている。
東大阪市危機管理室の川口太朗さんは「東日本大震災のような巨大地震はいつ発生してもおかしくない状況。平時から家族でどのような行動を取ればいいのか考えてもらいたい。気温も上がってきているので、台風や大雨にも備えてほしい」と話す。
コロナ禍での準備、避難行動については「マスクや消毒液など衛生用品を家庭内で備蓄してほしい。テントを設置すると避難所の収容人数は3割~4割になり、それ以上収容すると安全とはいえない状況になる。避難所に行くだけが避難ではなく、家が安全だと確認できれば家にとどまることも避難。ハザードマップを見て友達や親戚の家で安全そうな場所を確認するなど、分散避難についても考えてもらえれば」と話す。
展示時間は9時~17時30分。今月11日まで。