和菓子店「菓匠庵 白穂(しらほ)」(東大阪市若江本町1、TEL 06-6723-2075)が5月14日、東大阪産の新玉ネギを使った新商品「玉ねぎパイ」「新玉ちゃん」の販売を始めた。
川浦農園(七軒家)のイチゴを使った「きっと日本一大きないちご大福」や、野口さんのブルーベリー(客坊町)を使った「ブルーベリー餅」など、東大阪産食材を使った和菓子作りに積極的に取り組む店主の新澤貴之さん。旬の野菜を使った新商品を作ろうと、グリーン大阪農業協同組合・営農経済部の森田耕司さんに相談したところ、「下六万寺の山口さんの玉ネギがいいのでは」と紹介され、4月中旬ごろ生産者を訪ねたという。
「玉ねぎパイ」(250円)は、販売しにくいサイズの玉ネギを集め、みじん切りにしてあめ色になるまで炒めてあんを作った。新澤さんは「パイには玉ねぎあんと小さいサイズの玉ネギのシロップ煮を入れ、素材の味や香りを消さないように作った」と話す。
「新玉ちゃん」(250円)は、玉ねぎのような見た目の煉切(ねりきり)菓子で、玉ネギの皮の模様を残すよう薄く切って、シロップで炊いてから煉切の外側に貼り付けた。「これから暑くなるので冷やして食べてもらおうと、寒天液でコーティングした」と新澤さん。
5月14日は、JAグリーン大阪・フレッシュクラブ(荒本北1)で販売会を実施。各50個用意し、1時間足らずで完売した。
新澤さんは「最初、東大阪産のしょう油を入れて作ったらすき焼きみたいな味になった。おいしくしようすると料理っぽくなり、お菓子としてのおいしさを出すのに苦労した」と振り返る。
森田さんは「まさかパイになるとは。玉ネギが甘くておいしい。淡路島の玉ネギに負けないのでは」と話す。玉ネギ生産者の山口さんは「予想外。まさか玉ねぎがこうなるとは」と驚きの表情を見せていた。
5月15日からは「菓匠庵 白穂」若江岩田本店で販売する。