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ハーバリウムを身近に、「ハーバリウム箸」開発 東大阪のミノル化学工業が製品化

「fiorium箸」を企画した共田真紀さんと製作したミノル化学工業の押川新一社長

「fiorium箸」を企画した共田真紀さんと製作したミノル化学工業の押川新一社長

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 プラスチック製品の製造販売を手掛けるミノル化学工業(東大阪市衣摺1)が製作するハーバリウム箸「fiorium(フィオリウム)箸」がこのほど完成した。

世界一小さいバラといわれるバラのドライフラワーを使ったfiorium箸

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 ハーバリウム箸を企画したのは、フリーランスで歯科矯正医として勤める傍ら、休みの日は妹とともにフラワーアレンジメントとハーバリウムの教室「サローネ フェリーチェ」(大阪市住吉区)を運営する共田真紀さん。教室ではプリザーブドフラワーとドライフラワーにこだわり、講師取得レッスンと一般向けのレッスンを開いている。

 ハーバリウムを作る中、「飾るだけでなく、もっと身近に使えるものは作れないかと考えた」と共田さん。共田さんは難病の持病があり、同じ病気を患った人が職を失ったり、就職先が見つからなかったりしているという話を聞き、「どこにもないものを作って認定講師になってもらったら、持病のある人も自宅で少しでも収入を得てもらえるのでは」と、ハーバリウム箸を作ろうと決めた。

 共田さんはネットで箸を作れる企業を探し、初めての人でもOEM製品の相談ができ、曲がるダイエット用の箸を作った実績があるミノル化学工業にたどり着いた。2019年の末に初めて連絡し、自身が作ったサンプルを渡して全体が透明で上に花を入れられる箸を作りたいとイメージを伝えた。

 年明けからは構造を考えて図面化し、昨年の夏前には試作品が完成した。イメージ通りだったが当初は水槽部とジョイント部分をアルミで作ったが、「箸先に向かって先細りのシルエットの完成度を高めるためと、はまり具合が調整可能な樹脂で作ることにした」と、ミノル化学工業の押川新一社長。

 押川社長は「水槽部の成形では特殊な冷却装置を付けてゆがみを解消して、クリアにする工夫をした。ジョイント部分は接着剤がたまるスペースを作るために100分の1ミリ単位で調整し、食事で使うものなので液ダレがしないよう構造を考えた」と話す。共田さんは「試作品からイメージ通りで、上の部分が外せるのでお花を入れやすい」と満足する。

 価格は3,300円~、8月中までは2,200円~2,750円の特別価格で販売。好みの色で作るオーダー品や名入れにも対応する。教室では、一般向けの1回修了のfiorium箸講座を開くほか、認定校を開くことができる講師講座を開く。「講師を増やし、全国に広めていきたい」と意気込みを見せる。

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