野球用オーダーメードグラブ「NEXUS」ブランドを展開するMK-Factory(東大阪市元町2、TEL 072-984-0987)が、異業種デザイナーとコラボしたグラブ作りを始めた。
MK-Factory代表の垣内皆人さんは小学時代に野球を始め、現在も野球を続けている。「中学時代、当時はやっていたバットを購入して使っていたが、体が小さいにもかかわらずパワーヒッターが使うバットだったと分かり、中学の終わりにやっと道具が体に合っていないことに気付いた」と振り返る。
高校生になった垣内さんは小遣いをため、親に頼んでグローブの町といわれる奈良県三宅町に連れていってもらった。「工房で材料などを見せてもらって道具の大切さが分かって感動した。高校を出たら野球グローブを作りたいと思い、自分がグローブを作ったら取り扱ってくれるかとスポーツ用品販売店に聞いて回ったが、まずはお金をためてからやればと取り合ってもらえなかった」と垣内さん。
コンピューター関係の会社に就職した後、垣内さんは当時夢中になっていた車関係の仕事で独立をしたいと、カーショップスタッフやピットスタッフとしての経験を積み、2012(平成24)年にMK-Factoryを設立。ドレスアップや修理などを手掛け、自身の車もドレスアップコンテスト受賞歴を持つ。
2年半ほど前、友人から「グローブ作る話はどうなってるの。作るなら買うでと言われた」と垣内さん。「昔からグラブは作りたかったし、年齢を重ねた今ならできるのでは」と、奈良の工房数件と契約をし、新事業として野球用オーダーメードグラブブランド「NEXUS」を立ち上げた。
オーダーメードグラブは発注者が好きな色の革と糸を選び、刺しゅうなどを入れて作るが、「例えばポルシェ好きの人がデザインしたスニーカーといったように、まったく野球に関係のないデザイナーにデザインをしてもらったら面白いものができるのでは」と、異業種デザイナーとのコラボに力を入れようとしている。現在、中華料理を食べ歩くチームからの依頼で、アパレルデザイナーがデザインするチンジャオロースをイメージしたグラブを製作中という。
垣内さんは「要望通りに作るだけでなく、野球道具選びで失敗した経験があるので、道具としてその人にとって最適なグラブ作りを心掛けている。その上で、デザインで面白いコラボができれば」と話す。
営業時間は12時~22時。日曜・木曜定休。