学生が経営するラーメン店「KINDAI Ramen Venture 近大をすすらんか。」が10月4日、近畿大学(東大阪市小若江3)東大阪キャンパス「ブロッサムカフェ」内にオープンした。
同大学では、事業計画に大学発ベンチャーの活性化に関する計画を策定。学生に飲食店の起業を体験する場を提供し、学生が起業する姿を見て学内で起業家精神が醸成することを目指す。
同プロジェクトでは、大学側が初期設備や備品、ガス、水道料金を負担し、学生側は、電気代、共益費、調理器具、原材料費、人件費などを負担。営業許可の取得や衛生管理、個人事業主の届け出、スタッフの求人なども学生自身が行い、実践的な飲食店経営を学ぶ。アドバイザーには同大学卒業生で、ボストンの人気ラーメン店「Tsurumen Davis」店主の大西益央さんが就任した。
業種は学生に人気のラーメン店に限定。出店者は毎年度学内で募集し、事業計画書や面接、味の審査などで選考する。出店期間は最長1年。四半期ごとに決算報告し、2期連続で赤字となれば原則撤退となる。
プロジェクト第1弾の出店者は、奈良市でラーメン店「すするか、すすらんか。」を経営する農学部水産学科3年の西奈槻さんと、料理長を務める同学部農業生産学科3年の奥野亮太郎さんらのグループ。
ラーメンは、ホルモンと野菜をたっぷりのせた「初代近大ラーメン」(850円)、大学生が喜ぶようジャンクに仕上げた「近大まぜそば」(800円)の2種類。平日11時~15時の営業で、1日200杯~300杯が目標。
西さんは「近大マグロに匹敵する近大ラーメンのブランド確立が目的。年間10万人にラーメンを届けるのが目標で、新型コロナが収まったら近大以外の学生も食べにくるようなラーメンにしたい。近大の学生だけでなく、ほかの大学の学生や高校生に、できないことはないと示したい。日本の若者に選択肢を示すことができれば」と意気込む。