近鉄奈良線・河内花園駅東側高架下に3月16日、6棟12戸の賃貸ガレージハウス「K・BLOC(ケイ・ブロック) HANAZONO」(東大阪市吉田5)が完成した。
近鉄不動産(大阪市天王寺区)と近畿日本鉄道(以下、近鉄)は、近鉄沿線の総延長約500キロのうち約42キロが高架となっていることから、高架下未利用地の新しい有効活用の形として、ガレージハウス建築の実績を持つ「LDK」(東京都中央区)の建築ブランド「DAYTONA HOUSE×LDK」との初の共同事業として、同賃貸物件を建設した。高架下での賃貸ガレージハウス建設は、近鉄では同物件が初めてという。河内花園駅から徒歩4分、大阪中央環状線へは車で3分の場所に位置する。
20代後半から団塊世代までの車・バイク愛好家の趣味の部屋として、粉体塗装焼き付けによるマットな黒色の鉄骨をむき出しにしたデザインが特徴で、「夜は近未来感を表現した」とLDKの玉田敦士社長。同社が手がける物件はガレージ部分の評価が高く、「ニーズはあるが商品が少なく、特有のファンがいる」という。車・バイク愛好家のほか、事務所や倉庫、ショールーム、アトリエ、撮影スタジオなど用途に合わせて自由に活用できる。
全住戸のガレージに電動シャッター、ホームセキュリティーを備え、2階はリビング、キッチン、バス、トイレ、洗面所を備える。同物件の上の高架は2014(平成26)年にできたもので比較的新しく、橋脚の躯体と、線路には継ぎ目の少ないロングレールを採用しているため、振動音が伝わりにくい構造という。
住戸タイプは2つで、タイプ1は広さ55.91平方メートルで1カ月の賃料14万5,000円、タイプ2は66.07平方メートルで賃料17万5,000円。共益費は月額7,000円。
近鉄不動産によると、3月16日現在、12戸のうち10戸の申し込みがあり、多くは事務所としての利用で東大阪市内の法人が多く、想定していたより年齢層は高めという。今後の展開としては、近鉄南大阪線や名古屋線を候補地として検討しており、1年に1物件増やしていく方針という。