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近畿大学、4月開設の情報学部棟を公開 壁のない研究室、eスポーツアリーナも

情報学部長の久夛良木健さん(右から2番目)、学部長代理の井口信和さん(右から3番目)、新入生

情報学部長の久夛良木健さん(右から2番目)、学部長代理の井口信和さん(右から3番目)、新入生

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 近畿大学(東大阪市小若江3)が3月18日、東大阪キャンパスに4月に開設する新学部「情報学部」の学部棟を公開した。

最新機器を備えたesports Arena

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 国際学部開設から6年ぶり、同大学15番目の学部として開設する情報学部は、理工学部情報学科が母体。ビッグデータを解析し、AI活用について学ぶ「知能システムコース」、人と物、システムとの相互作用を学び、新たなサービスやイノベーションを創出する人材を養成する「実世界コンピューティングコース」、情報ネットワーク技術と情報セキュリティーについて学ぶ「サイバーセキュリティコース」の3つのコースを用意し、Society 5.0を実現する先端IT人材の育成を目指す。

 学部長には、家庭用ゲーム機「プレイステーション」の開発者として知られる久夛良木(くたらぎ)健さんが4月に就任する予定。久夛良木さんは「新しいテクノロジーがどんどん出てきて、点と点をつなぐように有機的に組み合わさって新しい産業が生まれていっている。教師陣とこれから入ってくる学生が一緒に点と点をつないで未来の可能性を創り上げていく、一緒に育てていく、そういう学部を作りたい」と話す。

 新設した情報学部棟は地上4階建てで、2階・3階には壁を取り払った研究エリアを設ける。学部生や大学院生は好きな時間に好きな場所で研究に取り組み、教員を含め、近くにいる人と自然にディスカッションが生まれる空間を創出する。同学部では、文部科学省が定める上限の60単位までメディア授業を取り入れているため、1階にはオンデマンド型授業を受けることができるオンデマンドサロンを設ける。

 高性能のプロジェクターを設置した壁面4面がそのまま大型スクリーンになるデジタル空間「i-CORE」は、学生のプログラミングによる作品の展示や、研究発表の場として活用。esports Arena(イースポーツアリーナ)は、同大学でeスポーツを学ぶ優秀な人材を育成する施設として設置。最新の照明や音響、配信機器を完備し、イベント運営などを通じてeスポーツ関連のさまざまな技術や知識を身につけることができる。全学部の学生が利用でき、外部団体が大会やイベントを開くことも可能だという。

 他学部の新入生には、最初に履修方法などを教えるオリエンテーションを行うが、同学部では入学式の前日から、アプリを開発する「プログラミングBootCamp」を行う。学部長代理の井口信和さんは「これまでアプリ開発をしたことがない学生にも、情報学部に入ると3日間でアプリを開発することができるようになるという体験をさせたい」と話す。

 同学部に入学する男子学生の一人は「趣味はプログラミングだが、今まで同じような趣味を持つ人が周りにいなかった。大学で同じスキルを持つ人と一緒に勉強するのが楽しみ」とほほ笑む。

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