近鉄不動産（大阪市天王寺区）とキッチンカー事業「モビマル」を展開する「シンクロ・フード」（東京都渋谷区）が4月1日、近鉄奈良線河内小阪駅前でキッチンカーを活用した社会実験を始めた。

学生の利用が多い

　両者は昨年12月、鉄道高架下未利用地の有効活用と地域のにぎわいづくりの実証実験として、「東大阪のまちおこし」をテーマに、近鉄奈良線河内永和駅と河内花園駅の鉄道高架下でキッチンカーを出店。今回はその第2弾として「駅前から始まるまちおこし」をテーマに、河内小阪駅前と大和西大寺駅前で実証実験を行う。

　出店する河内小阪駅北側と大和西大寺駅南側の土地は、どちらも開発計画地で、近鉄不動産事業開発本部プロジェクト企画部の岩口康佑さんは「鉄道高架下でキッチンカーの出店をしていることから、着工までの土地の有効活用として企画した。河内永和駅と河内花園駅のキッチンカー出店は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で現在、休止しているが、調整がつき次第再開したい」と話す。

　同事業では、モビマルが移動販売を行う事業者や地域の店舗から出店希望者を募集し、河内小阪駅前では毎日11時～19時、大和西大寺駅前では、金曜16時～20時と土曜11時～17時にそれぞれ1台～2台出店する予定。メニューは持ち帰りができるもので、ポテトや唐揚げ、カレーなどの総菜や弁当のほか、シュークリームやワッフル、クレープなど、さまざまなジャンルのキッチンカーが出店する。

　河内小阪駅周辺には大学があり、「河内永和駅より学生の利用が多く、地域の子ども連れの人も来てくれている。様子を見ながら、必要であればテーブルやイスなども設置していきたい」と岩口さん。「前回は東大阪だけだったが、今回は奈良にも出店している。今後もエリアを問わずやっていきたい」と意欲を見せる。

　河内小阪駅前は9月まで、大和西大寺駅前は6月までの予定。