東大阪市内の町工場を開放して行うイベント「オープンファクトリー こーばへ行こう!」が11月18日・19日の2日間開催される。
住工混在の街で、工場を開放するイベントを通じて企業が地域住民と触れ合う機会を創出し、この町でどのような物を作っているのかを知ってもらおうと2018(平成30)年に初開催した同イベント。1回目は、金型や照明器具の設計・製造・販売を手がける盛光SCM(東大阪市岸田堂西2)1社で行い、714人が参加。昨年は12の工場で3190人を動員した。
6回目となる今年は、19カ所で開催し、21社が参加。板金加工や切削加工、ばね、紙器、墓石などの製造や人形工房などさまざまな工場が参加し、それぞれで工場見学ガイドツアーやワークショップ、マルシェ、グッズ販売などを展開する。盛光SCMでは、近畿大学学生による、工場内を巡る謎解きゲームを用意する。
11月18日、盛光SCMでは、金型工場と板金工場のガイドツアーを行った。工場内の機械でどのような加工を施すか、どのように機械を使い分けているかなど、できた金型や部品を見せながら説明。熱心にメモを取る人の姿が見られた。
工場内では、ものづくり職人をテーマにした楽曲「わが道」の完成披露ステージライブを行った。AI美空ひばりの「あれから」の作曲や乃木坂46など、多くのアーティストに楽曲を提供するシンガー・ソングライターの佐藤嘉風さんが、古賀製作所(八尾市)社長でヘラ絞り職人の古賀光夫さんをモデルとして作った楽曲で、古賀製作所に出向き、古賀さんの生い立ちから60年続けたヘラ絞り職人の仕事、古賀さんの日常までをヒアリングし、発案者である盛光SCMの草場寛子社長とともに作り上げた。
楽曲制作について、草場社長は「職人が作ったものを紹介するだけでなく、作るまでの過程や町工場の存在、技術者の存在や生き方を、音楽の力を借りて知ってもらいたいと2~3年前から思っていた。職人は普段表に出ないので、音楽やトークショーを通じて発信していきたい」と力を込める。CDはイベントに参加する19の工場で販売する。
11月19日は、循環バスを運行し、レンタサイクルも用意する。開催時間は10時~16時。