東大阪市のマスコットキャラクター「トライくん」の誕生30周年記念企画「第1回トライくん4コマ漫画コンテスト」の受賞作品が決定し、2月14日、東大阪市役所で表彰式が行われた。
市が1991(平成3)年に「ラグビーのまち」を表明したことをきっかけにマスコットキャラクターを一般公募し、1992(平成4)年にデビューしたトライくん。30周年記念企画として昨年10月15日から11月30日の期間、トライくんと東大阪市をテーマに4コマ漫画作品を募った。
審査員長には、現在のサウナブームを巻き起こした「サ道」やカプセルトイ「コップのフチ子」で知られる東大阪市出身の漫画家・タナカカツキさんを迎え、審査員に市観光大使の演歌歌手・中村美律子さん、市出身のアナウンサー・石井亮次さん、漫才コンビ「和牛」の川西賢志郎さん、野田義和東大阪市長が名を連ねた。
応募43作品から最優秀賞の「タナカカツキ賞」を受賞したのは、DIY専門商社・和気産業(南上小阪)に勤める奈良県在住の西岡彩さんの作品「東大阪をめぐるときには…」。トライくんにラグビーボールを投げ、ボールを持って走りトライする動力を生かして広い東大阪市内を巡るという作品で、「就職して初めて東大阪に降り立ってみて、東大阪は面積も広いが駅や街によって雰囲気が違い、文化的にも幅の広い街だと思った。東大阪を訪れた時には目的の1カ所だけでなく、広く楽しんでもらいたいという思いを作品に込めた」と話す。西岡さんは同社のツイッター担当者で、同社で扱うDIY商品を4コマ漫画で紹介する投稿を担っている。
中村美律子賞を受賞した市内在住の西村真由美さんは、ねじ総合商社「藤本産業」(本庄中)に勤務し、同社のキャラクター制作を担当。友人から同コンテストへの応募を勧められ、「トライくんの愛らしさが描かれ、癒やされる作品」と評価された。東大阪の難読地名「水走(みずはい)」をテーマにした徳河汎愛(とくがはんあい)さんは「賞をいただいたのは小学生以来で感動している」と笑顔を見せる。
子どもの頃から漫画を描くのが好きで、週刊誌での連載経験を持つ西野浩充さんは「30年前に東大阪市のマスコットキャラクターの公募があり、当時中学生で応募したが落選した。その時に誕生したのがトライくんで、30年後にトライくんの漫画で賞を頂けて感慨深い」と話す。小学4年の稲田創太君は「ラグビーもサッカーも陸上も野球も好きなので応援する気持ちで絵にした。一生懸命描いた絵を選んでくれてありがとうございました」と感謝を述べた。
受賞作品は東大阪市のウェブサイトで公開し、来年度以降、市が制作するパンフレットやノベルティーで活用する予定。