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東大阪・布施に「新世界 串かつちとせ」 創業74年の老舗からのれん分け

店主の和田祐季さん(左から2番目)

店主の和田祐季さん(左から2番目)

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 「新世界 串かつちとせ 布施」(東大阪市長堂1、TEL 06-4306-3879)が2月13日、近鉄布施駅北側にオープンした。

名物のどてやき

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 1949(昭和24)年、大阪・新世界のジャンジャン横丁で創業し、今年で74年目を迎える「串かつちとせ」は、現店主の田中裕之さんが会社員を辞めて店を継いだ2008(平成20)に実家のある東大阪に移転。父と共に八戸ノ里で営業を始めた。

 布施店を出店した和田祐季さんは学生時代に5年間、アルバイトで飲食店経験を積み、大学卒業後は建築資材の卸売商社に就職。会社員を辞める際に飲食業で身を立てたいと思ったという。和田さんは「子どものころからよく親に連れていってもらっていた串かつの店で学びたいと、いろんな店を食べ歩き、ちとせの門をたたいた」と話す。

 和田さんは働き始めた約5年前から独立したい思いを同店に伝え、修業。30歳までには出店したいと田中さんに相談したという。「ちとせの味を後世に伝えたい」との思いが一致したことから、29歳でのれん分けの形で夢をかなえた。

 メニューは本店と同じで、国産牛の赤身肉を使った「牛肉」(121円)をはじめ、創業から継ぎ足ししているという熟成たれで煮込んだ「どてやき」(同)、大エビ(550円)など。肉、野菜、魚介などは1本121円から販売する。「具材の仕入れ先、衣、油、ソースは本店と同じで、ちとせの味を踏襲している。エビの大きさには自信があるので売りにしていきたい」と和田さん。

 元喫茶店物件だったという店内は明るい壁紙に張り替え華やかにした。「調理場にはこだわり、店内はカジュアルで入りやすい店を目指した」と和田さん。席数は、カウンター席10席、テーブル席16席。店を多くの人に知ってもらおうと、現在クラウドファンディングで資金支援者を呼びかけている。寄せられた資金は看板設置や店内設備の充実、リターン品などに使うという。クラウドファンディング募集は3月25日まで。

 和田さんは「駅から少し離れていて立地が良くないので、地域の人に愛され、常連さんが来てくれる店になりたい。本店と合同でキャンペーンをしたり、バイトが気軽に行き来できたりする店にしたい。布施店独自のメニューも開発していけたら」と意欲を見せる。

 営業時間は17時~23時。火曜定休。

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