2022年度の大阪製ブランド認定製品を展示する企画展が現在、大阪府立中央図書館(東大阪市荒本北1、TEL 06-6745-0170)で開かれている。
ベストプロダクトに認定された「Poco a pocoにじいろシリーズ」
「大阪製ブランド」は、大阪府内のものづくり中小企業の優れた技術を活用した製品をブランド認証し、大阪のものづくり力のブランドイメージを高めると共に自社製品開発の促進を目的に行う府の推進事業。昨年度は67製品の応募があり、15社17製品を認定。2012年度から2022年度までに139製品を認定した。
ものづくりによる地域活性化や社会課題解決のロールモデルとなる製品を認証する「ベストプロダクト」には、固形シャンプー「The BAR SOLID SHAMPOO」と、もみ殻由来のおもちゃ「Poco a pocoにじいろシリーズ」の2製品が選ばれた。
「The BAR SOLID SHAMPOO」を手がけたのは、石けん、入浴剤メーカーのマックス(八尾市)。小学校の水道にぶら下がっていたレモン石けんを主力商品とする同社は、ヨーロッパを視察した際に注目を浴びていた固形シャンプーに着目。プラスチック容器を使わず、コンパクトサイズで輸送時のCO2排出量を削減できるだけでなく、水をほとんど使わないため防腐剤などを低減し、ヘアケア機能を高めた固形シャンプーを生み出した。1つで約100回使用できるという。
プラスチック成形品メーカーの三優ライト工業(東大阪市岸田堂南町)の「Poco a pocoにじいろシリーズ」は、本来、廃棄されてしまうもみ殻を半分以上含むバイオプラスチック素材の知育玩具で、もみ殻は成形が難しいとされるが、本業で培った技術力で加工を可能にした。色を練り込んでいるため色落ちせず、アルコール消毒も可能。玩具の安全基準を満たすSTマークが付いている。
東大阪市内企業では、自動車用高級アルミホイールを製造する夏山金属工業(中石切町5)の「Blackburns POD +PAN アルミ無水調理鍋」、ひし形金網を作る共和鋼業(水走5)が町工場2社とデザイナーとのプロジェクトで生み出した「amiMonoラック」、プラスチックを使わず天然素材だけで作ったプラス(衣摺2)の歯ブラシ「turalist」が認定された。
大阪産業局の加藤冬華さんは「2022年度は環境や人に優しいSDGs関連の製品が多かった。図書館の利用者はもちろん、これから申請をしたいと考えている企業にも製品を見てもらい、カタログも見てもらえたら」と話す。
開館時間は9時~19時(土曜・日曜・祝日は17時まで)。月曜休館。5月9日まで。