東大阪市立花園図書館(東大阪市吉田4、TEL 072-965-7700)2階で現在、司馬遼太郎生誕100年を記念した函館市中央図書館(函館市)との図書館交換展示を行っている。
4月に館長に就任した岩城昌幸さんは、過去4館で図書館の運営に携わっており、それぞれの図書館で姉妹都市や歴史上の人物などにゆかりのある市の図書館と交換展示を企画してきた。司馬遼太郎の小説「燃えよ剣」主人公の土方歳三の終焉の地であり、小説「菜の花の沖」の舞台となった函館市の図書館でも今夏、司馬遼太郎生誕100年記念展示を企画していたことから、互いの所蔵資料を提供する交換展示が決まった。
花園図書館2階の展示コーナーには、函館中央図書館所蔵の土方歳三の複製写真、箱館戦争の記録「麦叢録(ばくそうろく)」、雑誌「中央公論」などを展示。花園図書館が所蔵する「燃えよ剣」「菜の花の沖」や、新選組、幕末をテーマにした各作品、北海道を取材した際の「街道をゆく」などを集め、共に展示する。同コーナーには函館市の観光PRポスターを掲示し、観光施設のパンフレットなども展示する。
花園図書館2階には、1992(平成4)年の開館当時から司馬遼太郎コーナーがあり、書籍のほか、同館開館時のメッセージ直筆原稿や写真などを展示している。同展開催中は、1階にも特設コーナーを設ける。
岩城館長は「函館を知ってもらい、もう一度、司馬遼太郎の世界を探究してもらえれば。若い人にも司馬遼太郎の文章に触れてもらいたい」と話す。
花園図書館の開館時間は9時~21時。火曜休館。9月25日まで。