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自動運転配送ロボット「Hakobot」、花園エキスポで実証実験 

HANAZONO EXPOで走行する自動配送ロボット

HANAZONO EXPOで走行する自動配送ロボット

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 自動運転配送ロボット「Hakobot」を使う実証実験が11月3日・4日、花園中央公園(東大阪市松原南1)で開催されたイベント「HANAZONO EXPO」で行われた。

11月1日の表敬訪問の様子

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 自動配送ロボットの製造・開発を手がける「Hakobot(ハコボット)」(宮崎市)が行った実証実験。同社は、宅配ドライバーの人材不足や過重労働などの社会問題に対し、配送の自動化を目指して2018(平成30)年に設立された。2022年から東大阪に物流センターを構えるねじ専門商社「サンコーインダストリー」(大阪市)と共に、サンコーインダストリーの近距離拠点間での小ロット荷物の自動運転配送について協議を始め、その後、野田義和東大阪市長を表敬訪問した際に、昨年11月開催の同イベントへの出展を打診され、デモンストレーションすることになった。

 「Hakobot」を巡っては、大学構内の昼食の自動配送を検討していた近畿大学経営学部経営学科・古殿幸雄教授が昨年の同イベントでHakobotと出合い、走行デモンストレーションと学内でのアイデアソン、キャンパス内に運んだ弁当を積んで遠隔操作で引き取り場所まで弁当を運ぶ実証実験を経て、2023年度の共同研究について合意している。

 3月には、NEDOの委託事業で屋外走行可能の新機体が完成。5月にはサンコーインダストリーと資本業務提携し、東大阪物流センター周辺での実装に向けた取り組みを始めた。7月からは新機体で共同研究を始め、近畿大学内の3Dマップを作成し、9月24日に行われたオープンキャンパスでは、来場した高校生に熱中症予防の水を配る実証実験を行い、約5時間にわたる完全自動運転での実証実験に成功した。

 11月1日には、野田市長を訪れ、昨年のHANAZONO EXPO以降の取り組みについて報告。10月からは大阪府警との協議や、東大阪市内企業への周知に取り組み、11月3日・4日には、市民への理解促進のため、HANAZONO EXPOへのブース出展とデモ走行を行うと報告した。今後の花園中央公園での実証実験などについて意見を交わした後、野田市長は「近畿大学も花園中央公園も一つの街と見立てて積み重ねてほしい。市としても最大限協力するので、産官学のシンボリックなものとして実現してほしい」と激励した。

 今年の「HANAZONO EXPO」のデモンストレーションでは、来場者の間を走行。子どもから大人まで多くの人が興味深そうに見つめていた。同イベントにはブースも出展した。

 近畿大学との共同研究では来年2月、学内から学外の飲食店に注文した弁当を取りに行く実証実験を行う予定。

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