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東大阪の「Cafe&Gallery K2」、人に寄り添い10周年 母娘が作る落ち着く空間

「Cafe&Gallery K2-ひょうたん山の秘密の部屋-」店主の吉川紀美さん

「Cafe&Gallery K2-ひょうたん山の秘密の部屋-」店主の吉川紀美さん

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 近鉄奈良線瓢箪山駅近くの「Cafe&Gallery K2-ひょうたん山の秘密の部屋-」(東大阪市客坊町、TEL 072-951-3953)が3月21日、開店10周年を迎える。

日替わりの「まかないランチ」

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 しゅうとめの介護をきっかけに仕事を辞め、「自宅のガレージを使って趣味の店を開こうと考えた」という店主の吉川紀美さん。夫の勧めで調理の専門校に通い、「ガレージ横の大きな木があるこの景色を生かそう」と改装し、2014(平成26)年、長女の春菜さんと雑貨カフェをオープンした。

 当初は自身の作品を展示するスペースのつもりだったが、「コーヒーぐらいは出さなあかんな」と、コーヒーインストラクターの指導を受け、最初の1カ月は無料でコーヒーを提供。その後、サンドイッチやオムライス、「大人のお子さまランチ」など、フードメニューの提供を始めた。

 近くの薬局が薬学生を受け入れ、その学生に毎日昼食を提供することになったことから、日替わりの「まかないランチ」がメニューに加わった。吉川さんは「料理を出した瞬間、おいしそうと言ってくれて、残さずきれいに食べてくれるのがうれしい。ワンプレートの方が見た目が映える場合もあるが、ご飯におかずの汁がつかないように茶わんで出すなど、映えより味と素材にこだわっている」と話す。

 利用客からの要望で、「夜の貸し切りパーティーやイベントなども増え、メニューや営業スペースなどが徐々に増えていった」という。「通ってくれている人は好き嫌いが分かっているので、メニューにないものでも冷蔵庫にあるもので、その日の体調に合わせた料理を出すこともある。一人暮らしの年配の人や車いすで来られる方などの要望にも合わせることができるので、ランチやパーティーなどは任せてくれる人が多い」と話す。

 吉川さんは「小学生が2人でジュースを飲みに来て、300円のジュースを1杯ずつ飲むにはお金がないだろうと思って、ジュースを半分ずつにしたことにして出したことがある。その子たちが今は1,000円を超えるパフェを食べに来てくれる。老若男女リピートしてくれるし、紹介もしてくれる。専門学校では3年でつぶれると言われたが10年続いた。すべてはお客さんのおかげ」と目を細める。

 「娘と一緒に仕事ができるのがうれしい。それが幸せ。新型コロナと孫の誕生で夜の営業が今はできていないが、徐々に貸し切りパーティーなどもしていきたい」と意欲を見せる。

 10周年の感謝企画として、土曜・日曜は、「イチゴパフェ(小)」(980円)を800円で、平日は抹茶オーレ、ほうじ茶オーレ、玄米茶オーレ(以上600円)を500円で提供する。3月9日からは雑貨の値引きを行う。3月20日まで。

 営業時間は11時30分~17時(日曜は12時~)。木曜定休。

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