近鉄大阪線長瀬駅前の商店街で4月2日、リニューアルしたアーチ状看板の除幕式が行われた。
長瀬駅から近畿大学東大阪キャンパス(東大阪市小若江3)までの約1キロ間にわたり、約120の商店が軒を連ねる近大通り商店街。約30年前に設置されたという、商店街入り口にあるアーチ状看板の老朽化に伴い、近畿大学と近大通り商店街連合会がアーチ看板のリニューアルに取り組んだ。
これまでこの通りの名称には、「大学通り」「まなびや通り」が使われていたが、今回のリニューアルを機に、学生が普段から使っている「近大通り」に名称を改め、デザインにも取り入れた。
除幕式で、前日に学長に就任したばかりの近畿大学松村到学長は「近畿大学は来年、ちょうど100周年を迎える。これからも社会に必要とされて、地域とともに生きる大学であり続けたい。このアーチが地域とともに生きる近畿大学のシンボルであり、商店街の振興に役立てれば」とあいさつした。
看板デザインには、同大学デザイン・クリエイティブ研究所が取り組み、学生が制作した案の中から、文芸学部文化デザイン学科4年の藤井いちのさんのデザインを採用した。
藤井さんは「近大通りという名称の横にマグロをあしらい、背景に近大ブルーを使うことで近畿大学らしさを表現した。活気ある商店街に調和した看板にしたかったので、全体的に楽しげな色にしたり、『大』の字を人が歩いているように見える字にしたりするなど躍動感を出した。苦戦した点は、近大マグロをどうやってかわいくデザインに落とし込むかという点だったが、近大を象徴するモチーフなのでどうしても入れたかった」と話す。
あいさつ終了後は、同大学吹奏楽部のファンファーレが響く中、除幕が行われ、新看板を一般に初公開した。
完成した看板を見た藤井さんは「近畿大学の学生が毎日見上げて、今日も頑張るか、と思ってもらえるデザインを意識した。長く残る看板をデザインさせていただき光栄に思う。多くの方に見ていただける規模の大きなデザインができたのが本当にうれしい」と笑顔を見せていた。