「端午の節句展」が現在、東大阪市指定文化財「旧河澄家」(東大阪市日下町7、TEL 072-984-1640)で開催されている。
2016(平成28)年から続く同展。居室部分には、近隣の家庭から寄贈された五月人形7組、かぶと飾り2点、奥座敷「棲鶴楼(せいかくろう)」の床の間には、河澄家に伝わる甲冑(かっちゅう)「当世具足」を解説パネルとともに展示。前庭には吹き流しやこいのぼりを飾り、土間の吹き抜けではひごいが泳ぐ。
今年は、日下町の旧家から見つかったという節句幟(のぼり)を初展示する。旧河澄家が作成した解説パネルによると、節句のぼりは江戸時代初期から武家で端午の節句の外飾りとして立て、男の子の健康・出世を祝い、願うようになったものという。江戸時代中期には庶民にも広がり、江戸時代後期には、こいのぼりやミニチュア化した屋内用ののぼりも登場した。
節句のぼりは武者のぼりとも呼ばれ、武者絵を描いたのぼりの総称。旧河澄家で展示する節句のぼりには、信長、秀吉、家康が描かれている。大きさは、長さ920センチ、幅78センチ。署名は「重信」と記されている。
施設内には段ボール製の甲冑とおもちゃの刀を用意し、記念撮影ができるスポットも用意した。
同施設統括責任者の堀木昌彦さんは「5月はファミリーでの来館が多い。最近、五月人形を出して飾る家も少ないので、一緒に写真を撮るなどして気分を味わってもらえたら」と話す。
開催時間は9時30分~16時30分。月曜休館(祝日の場合は翌日)。入館無料。5月12日まで。